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相続放棄受理証明書と申述受理通知書の違い|どちらを金融機関に出す?

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相続手続き

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行政書士法人トゥモローズ 代表行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第18082222号)

大塚 英司




10秒でわかる この記事の要約

  • 「申述受理通知書」は放棄の受理時に家庭裁判所から申述人へ1通だけ届く書面で、再発行されない。「受理証明書」は申請により必要な通数を交付してもらえる証明文書。
  • 債権者・金融機関への対応は提出先により異なり、通知書の写しで足りる場合と証明書を求められる場合がある。原本提出が必要な手続きには証明書で対応する。
  • 証明書は申述人本人のほか、相続人・債権者など利害関係を疎明できる人が申請できる場合がある。申請先は申述を受理した家庭裁判所(郵送可・即日交付できない場合あり)。
  • 申述書・受理証明書交付申請書の作成は司法書士、代理・紛争対応は弁護士の業務。行政書士法人は財産・債務資料の整理と相続人調査、残った相続人の相続手続き支援を担当する。

相続放棄申述受理通知書と相続放棄申述受理証明書は、どちらも「家庭裁判所が相続放棄の申述を受理した」ことを示す書面ですが、性質がまったく異なります。 通知書は受理の連絡として申述人に1通だけ交付される書面(再発行不可)、証明書は申請にもとづいて必要な通数を交付してもらえる証明文書です。

「債権者から証明書を出せと言われた」「通知書をなくした」——相続放棄のあとに必ずと言ってよいほど出てくるのが、この2つの書面の使い分けです。本記事では、相続を専門に扱う行政書士法人トゥモローズが、違い・使い分け・証明書の取り方を整理します。なお、相続放棄の申述自体は家庭裁判所の手続きであり、書類作成は司法書士・代理は弁護士の業務のため、当法人は前後の財産調査・相続手続き支援を担当します。


2つの書面の違いを一覧で確認

項目 申述受理通知書 申述受理証明書
交付のされ方 受理後、家庭裁判所から申述人へ自動的に送付 申請にもとづいて交付
通数 1通のみ 必要な通数を申請できる
再発行 不可 必要に応じて申請できる(即日交付できない場合あり)
取得できる人 申述人本人 申述人本人のほか、利害関係を疎明できる相続人・債権者など(放棄済みの人が他の放棄者分を当然取得できるわけではない)
主な役割 受理の確認・事件番号の把握 第三者への証明・原本提出が必要な手続き

ひとことで言えば、通知書は「お知らせ」、証明書は「証明文書」です。通知書には事件番号・受理年月日など、後の手続きで使う情報が載っているため、原本は手元に保管し、提出には写しまたは証明書を使うのが基本です。


債権者・金融機関にはどちらを出すか

相続放棄をすると、被相続人の債権者(貸金業者・カード会社・金融機関など)から「放棄したことを証明する書面」を求められることがあります。ここでの対応は、提出先によって取扱いが異なるのが実情です。

  • 通知書の写しで足りる場合: 債権者が事実確認できればよいケースでは、通知書のコピー送付で済むことがあります
  • 証明書を求められる場合: 債権管理の手続き上、裁判所発行の証明書(場合により原本)を求める債権者・金融機関もあります

どちらが必要かは提出先への事前確認が確実です。通知書は1通しかなく再発行されないため、「原本を送ってほしい」と言われた場合も、原本ではなく証明書を取得して提出する形で対応します。

提出先別の対応の目安

提出先によって、求められる書面や対応は次のように分かれます(最終的には各提出先への確認が必要です)。

提出先 求められやすい書面 ポイント
被相続人の債権者(貸金業者・カード会社) 通知書の写し、または証明書 事実確認で足りることも。原本要求時は証明書で対応
金融機関(預貯金の相続手続き) 証明書を求められることが多い 放棄者を除いた相続人で手続きするため、放棄の証明が必要
他の相続人(遺産分割を進める側) 証明書 相続人の範囲を確定する資料として使う
不動産の相続登記(法務局) 証明書を求められることが多い 必要書類は事案により異なるため、提携司法書士が確認して対応

▶ 関連解説(税理士法人トゥモローズ):【相続放棄の必要書類を正しく理解】必要書類の集め方を徹底解説!!


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受理証明書の申請方法

受理証明書は、相続放棄の申述を受理した家庭裁判所へ申請します。おおまかな流れは次のとおりです。

  1. 事件番号を確認する(通知書に記載。不明な場合は家庭裁判所へ照会)
  2. 交付申請書を作成する(裁判所の窓口・ウェブサイトで様式を入手)
  3. 手数料(収入印紙)と本人確認書類等を添えて、窓口または郵送で申請する
  4. 証明書の交付を受ける(郵送受取の場合は返信用封筒を同封)

手数料は証明書1通につき150円分の収入印紙とされる運用が多いですが、返信用切手・必要書類・即日交付の可否は家庭裁判所により異なるため、申述を受理した家庭裁判所の案内でご確認ください。利害関係人として申請する場合は、利害関係を疎明する資料(戸籍、債権の資料など)が必要で、相続放棄済みの人が他の放棄者分を当然に取得できるわけではありません。

他の相続人が放棄したかを確認したい場合

「先順位の相続人が放棄したらしいが、本当か確認したい」という場面では、利害関係人が家庭裁判所に対して相続放棄・限定承認の申述の有無を照会できる取扱いがあります。先順位者全員の放棄により自分が相続人になったかどうかを確定する場面(兄弟姉妹相続など)で重要になる手続きです。照会先は、原則として被相続人の最後の住所地を管轄する家庭裁判所です。必要書類や照会できる範囲は、家庭裁判所ごとに確認します。


放棄した後・放棄を受けた側の相続手続き

相続放棄が受理されると、その方は初めから相続人でなかったものとみなされます(民法第939条)。ここから先は、残った相続人側の手続きが本番です。

  • 相続人の範囲の再確定: 先順位者全員の放棄で、直系尊属や兄弟姉妹に相続権が移ることがあります。次順位の方は「自分が相続人になったことを知った時」から3か月の熟慮期間が進む点に注意が必要です。戸籍と受理証明書で相続人の範囲を確定します
  • 金融機関の手続き: 放棄していない相続人で遺産分割協議を行い、預貯金の解約・名義変更を進めます。金融機関には放棄者の受理通知書の写しまたは受理証明書の提出を求められることがあります
  • 相続税申告: 放棄があっても、基礎控除の計算における法定相続人の数の扱いなど、税務上は固有の論点があります。相続税の試算・申告は税理士法人トゥモローズが対応します

▶ 関連解説(税理士法人トゥモローズ):【2026年最新】相続放棄と相続税の関係|節税効果・計算への影響を徹底解説


依頼先の整理(業際)

相続放棄まわりの手続きは、士業の分担が分かれます。

手続き 担当
放棄判断の前提となる財産・債務資料の収集支援、相続人調査(※放棄すべきかの法的判断・申述書作成は司法書士・弁護士) 行政書士法人トゥモローズ
相続放棄申述書など裁判所提出書類の作成 司法書士
申述の代理・債権者との交渉・紛争対応 弁護士
放棄後の遺産分割協議書作成・預貯金等の相続手続き支援 行政書士法人トゥモローズ
相続税申告(放棄がある場合の税務論点を含む) 税理士法人トゥモローズ(同一グループ)

当法人は、放棄の前段階(財産・債務の調査)と後段階(残った相続人の手続き)を担当し、申述そのものは司法書士・弁護士と連携してご案内します。窓口は一本化したまま、専門的な判断は各士業が直接ご説明します。


よくある質問(FAQ)

Q1. 申述受理通知書を紛失したら再発行できますか?

A. 申述受理通知書は再発行されません。紛失した場合や、もう1通必要な場合は、家庭裁判所に「相続放棄申述受理証明書」を申請します。証明書は必要な通数を申請でき、金融機関や債権者などへの提出に使えます。

Q2. 受理証明書の発行に費用・期間はどれくらいかかりますか?

A. 相続放棄申述受理証明書は、1通につき150円分の収入印紙とされる運用が多く、申述を受理した家庭裁判所に申請します。郵送でも請求でき、返信用切手などの要否は家庭裁判所の案内で確認します。必要な通数を申請し、提出先ごとに使い分けます。

Q3. 他の相続人が相続放棄したかどうかを自分で確認できますか?

A. 確認できる場合があります。利害関係人は、家庭裁判所に対し、特定の人について相続放棄の申述がされているかどうかを照会する制度を利用できます。次順位の相続人になりそうな場合などに、放棄の有無を確認するのに役立ちます。

Q4. 受理証明書を出せば、債権者からの請求は止まりますか?

A. 相続放棄が受理されたことを証明する書類を提示すれば、被相続人の債務について、その相続人への請求を止める資料になります。ただし、債権者側の確認が続く場合や、保証債務など相続とは別の債務が問題になる場合もあるため、請求が止まらないときは弁護士等へ相談します。

Q5. 受理証明書は金融機関と債権者のどちらにも同じものを使えますか?

A. はい、相続放棄申述受理証明書は、金融機関・債権者のいずれにも使える公的な証明書です。提出先によって必要な通数が異なるため、何通必要かを確認し、まとめて申請しておくと手続きがスムーズです。原本の返却を求められることもあります。


まとめ

相続放棄の通知書は1通限り・再発行不可の「お知らせ」、証明書は必要なだけ取得できる「証明文書」です。債権者・金融機関への提出は先方の取扱い次第のため事前確認が基本で、原本提出を求められたら証明書で対応します。放棄により相続人の範囲が変わった後の戸籍整理・遺産分割協議書・預貯金の手続きこそが実務の本番です。

行政書士法人トゥモローズは、東京・八丁堀(東京メトロ日比谷線「八丁堀駅」徒歩3分)の事務所を拠点に、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)とオンライン(Google Meet・全国対応)で、放棄後の相続手続きをサポートしています。申述書の作成・代理が必要な場合は、提携司法書士・弁護士をご紹介しますので、状況の整理からご相談ください。


相続放棄のあとの手続き、お困りではありませんか?

放棄で相続人が変わった後の戸籍収集・遺産分割協議書の作成・預貯金の手続きまで、行政書士法人トゥモローズがサポートします。放棄すべきかの前提となる財産調査のご相談も歓迎です。

03-6280-5188

平日 9:00〜21:00 土日祝 9:00〜17:00


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根拠法令・公的資料

  • 民法第915条(相続の承認又は放棄をすべき期間)
  • 民法第938条(相続の放棄の方式)・第939条(相続の放棄の効力)
  • 行政書士法第1条の3(業務)・第1条の4(提出手続代理・相談等)
  • 司法書士法第3条・第73条(裁判所提出書類の作成は司法書士の業務)
  • 弁護士法第72条(申述の代理・債権者対応・紛争対応は弁護士の業務)
  • 税理士法第2条・第52条(放棄がある場合を含む相続税の申告は税理士の業務)

公的機関・根拠リンク

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この記事の執筆者:大塚 英司

行政書士法人トゥモローズ 代表行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第18082222号)
税理士(東京税理士会新宿支部 登録番号 117702)

相続を専門に取り扱う行政書士・税理士。相続手続き・遺言・おひとりさま終活の実務に幅広く従事し、戸籍収集や遺産分割協議書の作成から、死後事務委任契約・任意後見契約といった生前対策の設計まで、ご相談者お一人おひとりの状況に応じて丁寧にサポートしている。