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おひとりさま終活サポートの活用イメージ|契約はどう機能するか

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おひとりさま終活

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行政書士法人トゥモローズ 代表行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第18082222号)

大塚 英司


10秒でわかる この記事の要約

  • おひとりさまの終活契約は、判断能力がある「自立期」、低下後の「後見期」、亡くなった後の「死後事務期」の各局面でそれぞれ役割を果たす。
  • 任意後見契約・死後事務委任契約は判断能力があるうちにしか結べないため、早めの準備が大切である。
  • 判断能力低下後は、家庭裁判所が任意後見監督人を選任して効力が生じ、その監督のもとで財産管理・施設入所手続き等を支援できる。
  • 遺贈寄付は公正証書遺言で受遺者を明確にし、生前に寄付先と確認しておくことで、執行時の手戻りを防げる。

おひとりさまの終活契約とは、配偶者・子のいない方が、公正証書遺言・任意後見契約・死後事務委任契約・財産管理委任契約・見守り契約などを組み合わせて、判断能力低下後や死後に備える契約のことです。 本記事では、これらの契約が人生の各局面でどのように機能するのかを、分かりやすいモデルケースに沿って解説します。

「契約の組み合わせの良さは分かったけれど、実際にどう機能するのか具体的にイメージしたい」——多くの方からいただくご相談です。

そこで本記事では、配偶者・お子様のいない方を想定したモデルケースを用いて、ご相談から各契約の機能までの流れを整理します。なお、以下は実在の特定個人の記録ではなく、契約の働きを理解していただくためのイメージです。


モデルケースの前提

項目内容
想定70代・独身・お子様なし・兄弟姉妹も他界
住居分譲マンション(持家)
健康状態持病はあるが日常生活は自立
ご希望判断能力低下時のサポート、希望どおりの葬儀、お世話になった団体への遺贈寄付

よくある不安

おひとりさまの方からよくうかがう不安は、次のようなものです。

  • 認知症になったら、誰がお金を管理してくれるか
  • 入院や施設入所のとき、身元保証人がいない
  • 亡くなった後、葬儀や遺品整理を誰がしてくれるか
  • 長年支援してきた団体に財産を遺したい
  • 親族はいるが、迷惑をかけたくない

不安に対応する契約

これらの不安には、それぞれ対応する契約があります。必要なものだけを選んで組み合わせられます。

公正証書遺言

遺産の行き先・遺贈寄付の指定、遺言執行者の指定

死後事務委任

葬儀・納骨・各種解約・デジタル遺品の処理

任意後見

判断能力低下後の財産管理・身上監護

財産管理委任

判断能力があるうちの支払い・口座管理の委任

見守り契約

定期的な連絡・訪問で状況を確認

尊厳死宣言

終末期医療に関する意思の表明(医療機関を当然に法的拘束するものではない)

※死亡後対策の中心となる公正証書遺言・死後事務委任に、身元保証・任意後見・財産管理委任・尊厳死宣言などを、ご本人の状況に応じて組み合わせます。


準備の流れ

契約締結までの流れ(一例)

STEP 1 初回相談(無料)・現状ヒアリング
STEP 2 契約書案の作成・ご希望の調整
STEP 3 寄付先団体との事前確認・公証役場の予約
STEP 4 公正証書の作成・契約締結

判断能力が低下したときの機能

見守り契約による定期的な連絡で、体調や生活の変化に早めに気づける場合があります。状況に応じて地域包括支援センターと連携し、受診や介護サービスにつなぐことができます。

判断能力の低下が認められた場合、家庭裁判所に任意後見監督人の選任を申し立てます。任意後見契約は、家庭裁判所が任意後見監督人を選任した時から効力が生じます。 効力発生後は、その監督のもとで受任者が次のような支援を行えます。

  • サービス付き高齢者向け住宅などへの入居手続き
  • 月々の生活費・医療費の支払い
  • 介護保険サービスの契約の支援
  • 財産の管理と、定期的な財産状況の報告

いずれも、任意後見契約で定めた代理権の範囲内で行います。任意後見人が医療同意や本人の一身専属的な判断を当然に代行できるわけではありません。

【実務上のポイント】

任意後見契約は、判断能力が十分にあるうちにしか結べません。元気なうちに準備しておくことで、判断能力が低下したときにスムーズに支援へつなげられます。なお、見守り契約は連絡・訪問による状況確認であり、認知機能の有無を医学的に判断するものではありません。気になる変化があれば、医療機関や地域包括支援センターへの相談をご案内します。


亡くなった後の機能

ご逝去後は、まず死後事務委任契約に基づき、死後事務受任者が次のような事務を進めます。

  • 葬儀・納骨: 契約書に記載された希望を踏まえ、費用・受入先・宗教法人や霊園等の規約を確認しながら、可能な範囲で希望に沿って実施
  • 各種解約: 公共料金・サービス等の解約、遺品整理
  • 行政手続き: 死亡届など届出人が戸籍法上限定される手続きがあります。死後事務受任者が当然に届出人になれるわけではないため、親族、後見人、任意後見受任者、家屋管理人など届出資格のある方と連携しながら進めます

一方、財産の承継や遺贈寄付については、公正証書遺言に基づき、指定された遺言執行者が遺言内容を実現します(受遺者への財産の引渡し、残余財産の承継など)。死後事務受任者と遺言執行者は役割が異なるため、同一の法人が関与する場合でも、どの立場でどの手続きを行うのかを契約書・遺言書で明確にしておきます。

遺贈寄付を希望する場合は、生前に寄付先団体へ受入れの可否を確認しておくことで、執行段階での手戻りを防げます。

なお、不動産の登記手続きは提携する司法書士、相続税の試算・申告は税理士法人トゥモローズが対応します。

▶ 関連解説(税理士法人トゥモローズ):不動産(土地・建物)がある場合の評価方法・遺産分割・相続登記


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各局面での契約の役割(まとめ表)

局面 主に機能する契約 できること
自立期 見守り契約・財産管理委任 状況確認、支払いの委任
入院・施設入所 身元保証・財産管理委任 連絡先・支払い保証、費用の管理
判断能力低下後 任意後見契約 財産管理・身上監護(家裁の監督下)
死後 死後事務委任・公正証書遺言 葬儀・各種解約(死後事務受任者)、遺贈・承継の実現(遺言執行者)

このように、契約はそれぞれ機能する局面が異なります。どの局面に備えたいかを起点に、必要な契約を選んでいくのが現実的です。


契約を組み合わせるときの考え方

早めの準備が選択肢を広げる

任意後見契約・死後事務委任契約は、判断能力が十分にあるうちでなければ結べません。判断能力の低下が始まってからでは、結べる契約が限られてしまいます。判断能力があるうちに整えることが、選択肢を広げる第一歩です。

見守りで生活の変化に気づきやすくする

見守り契約による定期的な連絡・訪問は、生活の変化に気づくきっかけになります。気になる変化があれば、地域包括支援センターや医療機関への相談につなぐことができます。なお、これは医学的な診断を行うものではありません。

遺贈寄付は生前の確認が大切

遺贈寄付を希望する場合、団体側でも受入れの手続きが必要になることがあります。生前のうちに寄付先団体と確認しておくことで、執行段階での手戻りを防げます。寄付先の選定段階から、団体との連絡を支援します。

不動産は専門家と連携して進める

ご自宅などの不動産がある場合、売却や登記の手続きが必要になります。相続登記は提携司法書士、相続税の試算・申告は税理士法人トゥモローズと連携し、行政書士法人は契約書作成・各種手続きの支援を担います。


各局面で押さえておきたい論点

任意後見の効力発生のタイミング

任意後見契約は、契約しただけでは効力が生じません。判断能力が低下した後、家庭裁判所が任意後見監督人を選任した時から効力が発生します。申立てから選任まで一定の期間がかかるため、見守りなどで早めに変化に気づくことが大切です。

医療同意の限界

任意後見人は財産管理・身上監護を担いますが、医療行為への同意権までは明文で含まれていないと解されています。終末期医療の希望は、尊厳死宣言や事前指示書(リビングウィル)で本人の意思を残しておくことが現実的な備えになります。なお、尊厳死宣言や事前指示書は、ご本人の希望を医療・ケアチームへ伝えるための資料であり、医療機関を当然に法的拘束するものではありません。

施設入居費・生活費の支払い

施設の入居一時金や月額利用料、日々の生活費は、ご本人の財産から支払うのが原則です。判断能力があるうちは財産管理委任契約、低下後は任意後見契約に基づいて、受任者が支払いを支援します。

遺言執行者の役割

公正証書遺言で遺言執行者を指定しておくと、ご逝去後、遺言の内容を実現するための手続き(受遺者への遺贈、預貯金の払戻し、金融機関等の名義変更手続きなど)を遺言執行者が進められます。不動産登記が必要な場合は、司法書士と連携します。受遺者が複数いる場合や遺贈寄付がある場合に、執行がスムーズになります。葬儀や各種解約などの死後事務は死後事務委任契約の受任者が担い、遺言執行者とは役割が異なります。

▶ 関連解説(税理士法人トゥモローズ):【遺言執行者が必要な場合はどんな時?】遺言執行者を選任するメリット


終活契約の意義

契約は「実際に機能する」ことに意味がある

終活契約は、判断能力低下時や死後といった、本人が自ら動けなくなった局面で機能します。だからこそ、それぞれの契約がどの局面で・どう機能するかを理解したうえで準備しておくことが大切です。

契約間の連携を意識する

複数の契約を組み合わせる場合、契約相互の役割分担を明確にしておくことが重要です。見守りで変化に気づく→任意後見で財産管理・身上監護→死後事務委任で葬儀・解約→公正証書遺言で遺贈・相続、という流れが滞りなくつながるよう設計します。

想定外への備え

入居予定の施設が満室になる、寄付先団体の手続きが変わるなど、想定外のことも起こり得ます。契約内容は、判断能力が維持されている間であれば見直しが可能です。ライフステージの変化に応じて見直すことを前提に考えておくとよいでしょう。

親族への配慮も設計に含める

おひとりさまでも、甥姪などの親族がいる場合があります。ご本人の意思(遺贈寄付など)を尊重しつつ、親族への配慮もあわせて整理しておくと、後のトラブルを避けやすくなります。

おひとりさま終活サポートの内容と料金の全体像は、こちらにまとめています。

おひとりさまの不安に、確かな備えを。行政書士法人トゥモローズのおひとりさま終活サポート

よくある質問(FAQ)

Q1. 終活契約は、いつ準備するのがよいですか?

A. 任意後見契約・死後事務委任契約は、判断能力が十分にあるうちでなければ結べません。元気なうちに準備しておくことで、判断能力が低下したときにスムーズに支援につなげられます。

Q2. 遺贈寄付の手続きは難しいですか?

A. 寄付先の選定と事前の確認が重要です。公正証書遺言で受遺者を明確にし、遺言執行者が手続きを進めるため、ご本人の手続き負担は限定的です。

Q3. 判断能力が低下したらどんなサポートを受けられますか?

A. 任意後見契約が発効すると、家庭裁判所が選任した任意後見監督人の監督のもと、施設入所手続き・財産管理・医療費の支払い等を、契約で定めた代理権の範囲内で受任者が代行できます。医療同意など本人の一身専属的な判断は代行できません。

Q4. 費用はどのくらいかかりますか?

A. 契約内容により異なります。公正証書遺言220,000円〜、死後事務委任契約書作成220,000円〜、任意後見契約書作成110,000円〜などを、必要に応じて組み合わせてご案内します。死後事務の執行報酬は相続発生後に遺産等から精算する設計が可能ですが、葬儀費用等の実費原資は預託金・分別管理口座等を含めて個別に設計します。初回の無料相談で正式にお見積りします。

Q5. 同じようなサポートを希望する場合は?

A. まずは初回無料相談をご利用ください。ご状況をうかがったうえで、必要な契約の組み合わせをご提案します。


まとめ

おひとりさまの終活契約は、自立期・判断能力低下後・死後の各局面で、それぞれ役割を果たします。任意後見契約・死後事務委任契約は判断能力があるうちにしか結べないため、早めの準備が安心につながります。

行政書士法人トゥモローズでは、ご状況に応じて必要な契約を組み合わせ、契約書作成から手続きまでをサポートします。


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根拠法令・参考情報

  • 民法第656条(準委任)
  • 民法第960条以下(遺言の方式)・第1012条(遺言執行者の権利義務)
  • 戸籍法第86条・第87条(死亡届)
  • 任意後見契約に関する法律

公的機関・根拠リンク

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この記事の執筆者:大塚 英司

行政書士法人トゥモローズ 代表行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第18082222号)
税理士(東京税理士会新宿支部 登録番号 117702)

相続を専門に取り扱う行政書士・税理士。相続手続き・遺言・おひとりさま終活の実務に幅広く従事し、戸籍収集や遺産分割協議書の作成から、死後事務委任契約・任意後見契約といった生前対策の設計まで、ご相談者お一人おひとりの状況に応じて丁寧にサポートしている。