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ゴルフ会員権の相続手続き|名義書換・退会・預託金の返還

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相続手続き

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行政書士法人トゥモローズ 代表行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第18082222号)

大塚 英司




10秒でわかる この記事の要約

  • 預託金返還請求権などの財産的権利は相続財産になる。一方、会員資格を引き継げるか・名義書換できるかは、そのゴルフ場の会則(規約)による。引き継ぐなら名義書換(名義書換料)、引き継がないなら退会・預託金返還請求。
  • 預託金は据置期間があり、ゴルフ場の経営状況によっては予定どおり返還されないことも。会則と預託金額の確認が先。
  • 会員権の種類(預託金会員制・株主会員制)で手続きが変わる。会員証券・会則で種類を確認する。
  • 財産価値のある会員権は相続税の課税対象。取引相場や預託金返還請求権の有無で評価方法が変わり、譲渡不可・預託金返還なしで単にプレーできるだけのものは評価対象外の場合も。評価・相続税は税理士法人と連携、手続き面は行政書士法人が対応。

ゴルフ会員権の相続手続きとは、亡くなった方が持っていたゴルフ会員権について、相続人が引き継ぐ場合の名義書換、引き継がない場合の退会・預託金返還請求を、そのゴルフ場の会則に従って進める一連の手続きのことです。 預貯金や不動産とは異なり、各ゴルフ場の会則(規約)が手続きの内容を決める点が特徴です。

本記事では、相続を専門に扱う行政書士法人トゥモローズが、ゴルフ会員権の相続を手続き目線で整理します。なお、会員権の評価・相続税の計算・申告は税理士法人トゥモローズが対応します。


まず「会員権の種類」と「会則」を確認する

ゴルフ会員権の手続きは、種類によって変わります。

種類 性質 相続の主な論点
預託金会員制 ゴルフ場に預託金を預けて会員になる 名義書換/退会と預託金返還請求
株主会員制 運営会社の株式を保有して会員になる 株式の名義書換が絡む
社団法人制 社団の社員としての地位 会員資格の承継可否は会則による。出資金・返還請求権等の財産的権利は別途相続財産として整理

最も多いのが預託金会員制です。いずれの場合も、手続きの可否・方法・費用はそのゴルフ場の会則(規約)に定められています。まずは会員証券(預託金証書)と会則を確認し、ゴルフ場へ相続による手続きが可能かを問い合わせるのが第一歩です。


引き継ぐ場合|名義書換の手続き

会員権を相続人が引き継ぐ場合は、ゴルフ場へ名義書換を申請します。

  1. ゴルフ場(運営会社)へ会員の死亡を連絡する
  2. 相続による名義書換が可能か、必要書類・名義書換料を確認する
  3. 戸籍一式・遺産分割協議書・印鑑証明書・会員証券などを提出する
  4. ゴルフ場の承認を経て、会員の名義が相続人に書き換えられる

注意したいのが名義書換料です。ゴルフ場によって金額が大きく異なり、数十万円規模になることもあります。引き継ぐかどうかは、会員権の現在の価値・年会費・利用頻度と、名義書換料を比べて判断するとよいでしょう。


ゴルフ会員権の手続き、相続まるごとお任せ

会則の確認、名義書換・退会の準備、戸籍収集・遺産分割協議書の作成まで。預貯金・証券などほかの相続手続きとあわせて、行政書士法人トゥモローズがまとめてサポートします。会員権の評価・相続税は税理士法人と連携してご案内します。

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平日 9:00〜21:00 土日祝 9:00〜17:00


引き継がない場合|退会と預託金の返還

「ゴルフをしないので会員権はいらない」という場合は、退会して預託金の返還を請求する方法があります。

ただし、ここには注意点があります。

  • 据置期間: 預託金には据置期間が設けられていることが多く、期間が経過しないと返還を請求できないことがあります
  • ゴルフ場の財務状況: 経営状況によっては、予定どおり返還されない、減額されることもあります
  • 会則の確認が先: 返還条件・据置期間・手続きは会則に定められています

預託金会員制では、会員はゴルフ場に対して預託金の返還請求権(金銭債権)を持ちます。これも相続財産の一部です。まず会則と預託金額を確認し、返還が見込めるかを把握してから判断します。

返還時期の延期・分割返還・減額返還などをゴルフ場から求められ、返還額や時期をめぐる交渉・請求が必要になる場合は、弁護士の業務です。当法人は会則・証券・相続書類の整理までを支援し、紛争性がある場合は提携弁護士へ引き継ぎます。

なお、これは相続全体を放棄する「相続放棄」とは別の手続きです。相続放棄は、原則として相続財産全体を引き継がない手続きであり、ゴルフ会員権だけを選んで放棄する制度ではありません。会員権を利用しない場合は、相続人間で取得者や処理方法を決めたうえで、退会・預託金返還請求・売却などを検討します。

引き継ぐ・退会・売却・放棄の判断

選択肢 向いているケース 注意点
名義書換して引き継ぐ 相続人が実際にゴルフ場を利用する 名義書換料・年会費・承認要件を確認
退会して預託金返還請求 利用予定がなく、預託金返還が見込める 据置期間・返還遅延・減額返還のリスク
売却する 市場価値があり、買い手が見込める 会則上の譲渡制限・名義書換料・仲介手数料
相続放棄を検討 会員権以外も含め債務超過の可能性がある 家庭裁判所での相続放棄。会員権だけの放棄ではない
評価対象外か確認 譲渡不可・預託金返還なしで単にプレーできるだけ 相続税評価の対象外となる可能性。種類を税理士に確認

評価・相続税は税理士法人と連携

財産価値のあるゴルフ会員権は、相続税の課税対象になります。取引相場のあるゴルフ会員権は、原則として課税時期の通常の取引価格の70%で評価し、取引価格に含まれない預託金等があれば、返還時期に応じて返還可能額または複利現価を加算します(国税庁No.4647)。一方、株式の所有を必要とせず、譲渡もできず、返還を受けられる預託金等もなく、単にプレーができるだけの会員権は、相続税評価の対象にならない場合があります。取引相場のない会員権や株主会員制では、別の評価方法になります。会員権の種類・取引相場・預託金の有無を確認したうえで評価します。

評価方法や相続税の計算・申告は税理士の業務のため、税理士法人トゥモローズと連携して確認します。当法人(行政書士法人)は、会則・会員証券の確認、相続人調査、遺産分割協議書の作成、ゴルフ場所定の名義書換・退会書類の整理など手続き面を担当します。預託金の返還額・返還時期をめぐる交渉や請求などの紛争性のある対応は提携弁護士、評価・申告は税理士と役割を分けて進めます。なお、相続後に退会して預託金の償還を受ける場合や売却する場合は、償還不足や譲渡所得など所得税上の取扱いが問題になることがあり、相続税評価とは別に税理士へ確認します。

▶ 関連解説(税理士法人トゥモローズ):ゴルフ会員権の相続税評価方法を図解で徹底解説!


名義書換・退会に必要な書類

ゴルフ場によって異なりますが、一般的には次の書類が必要です。

書類 備考
戸籍一式または法定相続情報一覧図 被相続人の死亡と相続人の範囲を証明
遺産分割協議書 会員権の取得者を明記。相続人全員の実印
取得する相続人の印鑑証明書 実印もあわせて準備
会員証券(預託金証書) 紛失時は別途手続きが必要
ゴルフ場所定の申請書・名義書換料 金額・様式はゴルフ場による

預貯金・証券の相続で集めた戸籍・印鑑証明書は、ゴルフ会員権の手続きにも流用できる場合があります。ただし、発行期限・原本提出の要否・原本還付の可否はゴルフ場ごとに異なるため、事前に確認してください。ばらばらに進めるより、相続手続き一式の中でまとめて進める方が効率的です。

▶ 関連解説(税理士法人トゥモローズ):【2026年最新】相続税申告の必要書類一覧|ダウンロード可能


相続手続きの料金プランとサポート内容の全体像は、こちらにまとめています。

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よくある質問(FAQ)

Q1. ゴルフ会員権の名義書換料はいくらくらいかかりますか?

A. 名義書換料はゴルフ場ごとに定められており、数十万円程度かかることが多く、ゴルフ場によって幅があります。相続による名義書換では、通常の譲渡より書換料が抑えられる場合もあります。引き継ぐ前に、ゴルフ場へ書換料と必要書類を確認しておくと安心です。

Q2. 退会すれば預託金は必ず全額戻ってきますか?

A. 必ずしも全額戻るとは限りません。預託金の返還には据置期間が設けられていることが多く、ゴルフ場の経営状況によっては減額されたり、返還が滞ったりすることもあります。退会前に、返還の条件や時期をゴルフ場に確認したうえで判断します。

Q3. ゴルフをしない相続人でも名義書換できますか?

A. 名義書換には、ゴルフ場ごとの入会条件や入会審査があり、相続人がその条件を満たす必要があります。プレーする予定がなくても、資産として引き継ぐことは可能ですが、年会費が発生し続けます。使わないなら、名義書換ではなく退会・売却を検討します。

Q4. ゴルフ会員権だけを相続放棄することはできますか?

A. できません。相続放棄は、プラスの財産もマイナスの財産も含めた相続全体を放棄する手続きで、特定の会員権だけを選んで放棄することはできません。値下がりして不要な会員権は、いったん相続したうえで、退会や売却で手放すのが現実的です。

Q5. 故人がゴルフ会員権を持っていたか分からない場合の調べ方は?

A. 会員証券、ゴルフ場からの郵便物、年会費の引き落とし履歴(通帳・クレジットカード明細)が手がかりになります。心当たりのゴルフ場へ問い合わせる方法もあります。会員権は見落とされやすい財産のため、相続財産の調査の中で漏れなく確認することが大切です。


まとめ

ゴルフ会員権の相続は、①会員権の種類と会則の確認 → ②引き継ぐなら名義書換(名義書換料)/引き継がないなら退会・預託金返還請求 → ③評価・相続税は税理士法人と連携という流れで進みます。手続きの内容はゴルフ場の会則によって決まり、預託金は据置期間や経営状況により予定どおり返還されないこともあります。まず会則と預託金額を確認することが、判断の出発点です。

行政書士法人トゥモローズは、東京・八丁堀(東京メトロ日比谷線「八丁堀駅」徒歩3分)の事務所を拠点に、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)とオンライン(Google Meet・全国対応)で、戸籍収集・遺産分割協議書の作成・名義書換の準備をサポートしています。会員権の評価・相続税は税理士法人トゥモローズと連携し、相続手続き全体を窓口ひとつで進められます。


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根拠法令・公的資料

  • 民法第896条(相続の一般的効力。預託金返還請求権などの財産的権利も相続財産)
  • 民法第915条(相続の承認・放棄の期間。相続放棄との違い)
  • 各ゴルフ場の会則(規約)(名義書換・退会・預託金返還の取扱い)
  • 財産評価基本通達211(ゴルフ会員権の評価)
  • 行政書士法第1条の3(業務)・第1条の4(提出手続代理・相談等)
  • 税理士法第2条・第52条(会員権の評価・相続税の申告は税理士の業務)
  • 弁護士法第72条(預託金返還の交渉・紛争対応は弁護士の業務)

公的機関・根拠リンク

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この記事の執筆者:大塚 英司

行政書士法人トゥモローズ 代表行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第18082222号)
税理士(東京税理士会新宿支部 登録番号 117702)

相続を専門に取り扱う行政書士・税理士。相続手続き・遺言・おひとりさま終活の実務に幅広く従事し、戸籍収集や遺産分割協議書の作成から、死後事務委任契約・任意後見契約といった生前対策の設計まで、ご相談者お一人おひとりの状況に応じて丁寧にサポートしている。