車の相続は査定価格100万円以下なら遺産分割協議書が不要|遺産分割協議成立申立書の書き方
10秒でわかる この記事の要約
- 対象は普通車などの登録自動車です。軽自動車は制度が別で、この申立書は使いません。
- 相続人が複数いて、そのうち1人が車を取得することで遺産分割協議が成立している場合に使います。
- 車の査定価格が100万円以下であることを確認できる資料を添付すれば、相続人全員が実印を押した遺産分割協議書に代えて、取得する人が作る遺産分割協議成立申立書を提出できます。
- 省略できるのは協議書の提出です。協議そのものと、相続人が誰かを確定する作業は省略できません。
- 運輸支局へ提出する戸籍は、被相続人の死亡と、取得する人が相続人であることが確認できる範囲で足ります。
- 手数料は700円です。相続による移転登録はワンストップサービス(OSS)の対象外のため、電子申請はできません。
「相続人が5人もいて、全員から実印をもらうなんて無理です」
20年落ちの普通乗用車1台のために、というご相談があります。
車の名義変更には、原則として遺産分割協議書が要ります。
相続人全員の実印が押されたものです。
ただ、価値の下がった車まで同じ手間をかけるのは、現実に合っていません。
そこで、自動車の登録手続きには専用の簡易な書式があります。
「遺産分割協議成立申立書」といいます。
本記事では、使える条件と書き方を、国土交通省の実施要領と様式で確認します。
車の相続の全体像は車(自動車)の相続手続き、軽自動車は軽自動車の名義変更に必要な書類にまとめました。
遺産分割協議成立申立書を使うための6つの確認事項
まず、条件を正確に押さえます。
「100万円以下なら使える」という単純な話ではありません。
国土交通省の自動車登録業務等実施要領を読むと、確認すべきことが6つあります。
| 確認事項 | 内容 |
|---|---|
| 対象車両 | 普通車などの登録自動車であること(軽自動車は対象外) |
| 相続人 | 相続人が複数いて、そのうち1人が取得すること |
| 遺産分割 | 車の取得者について協議が成立していること |
| 申立書の使用 | 協議書ではなく申立書で申請することについて同意を得ていること |
| 査定価格 | その車の価格が100万円以下であること |
| 添付資料 | 査定証または査定価格を確認できる資料の写し等があること |
実施要領は、申立書について次のように定めています。
申請人である相続人の実印を押印した遺産分割協議成立申立書(申請人である相続人が、相続する自動車の価格が100万円以下であることを確認できる査定証又は査定価格を確認できる資料の写し等を添付した場合に限る)・民法の規定に基づく遺産分割協議が成立したこと及びその年月日を記載・申立書による申請の同意を得ていること及びその年月日を記載
協議の成立と、同意の取得が、条文レベルで求められています。
様式の本文も、こうなっています。
被相続人の死亡により、被相続人所有の上記自動車について民法の規定に基づき遺産分割協議を行なったところ、私が上記自動車を相続することに協議が成立したので申し立てます。
「協議が成立した」と申し立てる書面です。
つまり、省略できるのは協議書の提出だけです。
遺産分割協議そのものは、相続人全員で行う必要があります。
そして協議を有効に成立させるには、誰が相続人なのかを先に確定しなければなりません。
この点は、後で詳しく説明します。
遺産分割協議書そのものの書き方は、関連解説(税理士法人トゥモローズ)「これだけは押さえよう|遺産分割協議書が無効にならないようにする書き方」をご覧ください。
相続手続きの料金プランとサポート内容の全体像は、こちらにまとめています。
運輸支局へ提出する戸籍の範囲が狭くなります
この書式の本当の利点は、押印の数だけではありません。
実施要領は、添付する書面ごとに必要な戸籍の範囲を書き分けています。
| 提出する書面 | 必要な戸籍の範囲 |
|---|---|
| 相続人全員の実印を押印した遺産分割協議書 | 被相続人の死亡が確認でき、且つ被相続人と相続人全員の関係が全て証明できるもの |
| 遺言書・調停調書・審判書・判決謄本 | 被相続人の死亡が確認できるもの |
| 遺産分割協議成立申立書 | 被相続人の死亡が確認でき、且つ被相続人と申請人である相続人の関係が証明できるもの |
協議書なら「相続人全員」、申立書なら「申請人だけ」です。
関東運輸局も「相続する者が相続人であること確認が出来れば他の相続人の確認は不要です」と案内しています。
ここで、誤解しやすい点を明確にします。
軽くなるのは、運輸支局へ提出する戸籍の範囲です。
相続人を調べなくてよい、という意味ではありません。
遺産分割協議は、相続人全員で行わなければ無効です。
1人でも欠けていれば、その協議は成立していません。
後から知らない相続人が出てくれば、「協議が成立した」という申立ての前提が崩れます。
ですから、順番はこうなります。
- 戸籍をたどって相続人を確定する
- 相続人全員で、誰が車を取得するかを協議する
- 申立書で申請することについて同意を得る
- 運輸支局には、申請人の相続関係が分かる戸籍だけを出す
減るのは4番目の提出書類であって、1番目の調査ではありません。
それでも、実務上の効果はあります。
調査のために取った戸籍を全部そろえて窓口に持ち込む必要がなく、他の相続人から印鑑証明書を集める手間もありません。
相続人が疎遠だったり、遠方にいたりする場合には効いてきます。
なお、法定相続情報証明書があれば、それでも足ります。
戸籍の集め方は相続の戸籍謄本収集、改製原戸籍については改製原戸籍とはにまとめました。
この車で申立書が使えるか、確認します
車検証と査定の資料があれば、遺産分割協議成立申立書を使えるかどうか、必要な戸籍の範囲、車庫証明の要否まで確認できます。申立書と移転登録申請書の作成、戸籍の収集、運輸支局への代理申請まで、相続を専門に扱う行政書士が対応します。
平日 9:00〜21:00 土日祝 9:00〜17:00
申立書の書き方(記入する欄は7つ)
様式はA4・1枚です。
書く欄は多くありません。
国土交通省の記入例に沿って確認します。
| 欄 | 書く内容 |
|---|---|
| 登録番号 | ナンバープレートの番号(車検証のとおり) |
| 車台番号 | 車検証のとおり |
| 被相続人の氏名・死亡年月日 | 車検証の所有者と戸籍のとおり |
| 遺産分割協議成立年月日 | 相続人と協議し、最終相続人が決定した日付 |
| 申立書による申請の同意年月日 | 遺産分割協議書ではなく申立書で申請することについて、相続人から同意を得られた日付 |
| 提出先 | 提出する支局の名称(例:関東運輸局東京運輸支局長 殿) |
| 住所・氏名 | 最終的に相続する方の住所と氏名。実印を押す |
つまずきやすいのが、日付が3つあることです。
遺産分割協議が成立した日、申立書で申請することに同意を得た日、そして申立ての日です。
記入例では、申立ての日付について「申請日より前か申請日当日を記載」と注記されています。
先の日付にしてはいけない、ということです。
もうひとつ、住所と氏名の書き方に注意が要ります。
記入例には、こう書かれています。
最終的に相続される方の住所と氏名を記載。提出する印鑑登録証明書と同じ記載とすること。
印鑑証明書が「一丁目1番1号」なら、申立書も同じに書きます。
「1-1-1」と略すと、記載が一致しません。
そして、この書面には誓約の一文が入っています。
なお、本申立について問題が発生した場合は、私が責任をもって処理し、貴職には一切ご迷惑をかけないことを誓約いたします。
他の相続人の確認を省く代わりに、申立てた人が責任を負う建てつけです。
だからこそ、協議が本当に成立していることが前提になります。
あわせて出す書類と、手数料・期限
申立書だけでは手続きできません。
実施要領の単独相続の項目をもとに整理します。
| 書類 | 備考 |
|---|---|
| 移転登録申請書(OCRシート第1号様式) | 新所有者が直接申請する場合は実印を押印 |
| 手数料納付書 | 所定の手数料印紙を貼付(キャッシュレスの場合はその旨記載) |
| 自動車検査証(車検証) | 有効期間のあること(抹消登録と同時申請の場合を除く) |
| 戸籍謄本等または法定相続情報証明書 | 被相続人の死亡と、申請人である相続人の関係が証明できるもの |
| 遺産分割協議成立申立書 | 申請人の実印。査定証等を添付 |
| 新所有者の印鑑登録証明書 | 発行から3か月以内。相続人全員分ではありません |
| 新所有者の委任状 | 代理人が申請する場合。実印を押印 |
| 自動車保管場所証明書(車庫証明書) | 使用の本拠の位置が変わり、かつ適用地域の場合。実施要領は「証明の日から概ね1か月以内」、関東運輸局は「証明日より40日以内」と案内しています |
| 車両 | 管轄が変わる場合。ナンバープレートを交換します |
印鑑証明書について、よくある誤解を正しておきます。
実施要領が求めているのは「新所有者の印鑑(登録)証明書」だけです。
相続人全員分ではありません。
これは、協議書で申請する場合も同じです。
協議書には相続人全員の実印が要りますが、印鑑証明書として提出するのは新所有者のものです。
申立書の利点は、印鑑証明書の枚数ではありません。
全員から実印をもらう作業を省けることと、提出する戸籍の範囲が狭くなることの2点です。
手数料は700円です。
道路運送車両法関係手数料令第1条の表の三は、移転登録を申請する者について「自動車一両につき七百円(電子申請による場合にあっては、六百円)」と定めています。
ただし、相続では電子申請の600円は使えません。
国土交通省の自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)は、移転登録について「相続・贈与・合併・分割・判決による自動車の譲渡、譲受である場合は対象外となります」と明記しています。
窓口で申請することになるため、700円で見ておいてください。
法律上の申請期限は、15日以内です。
道路運送車両法第13条第1項が、所有者の変更があった日から15日以内の移転登録の申請を求めています。
同法第109条第2号には、申請をしなかった場合について50万円以下の罰金の定めがあります。
ただし、16日目に自動的に請求されるという制度ではありません。
相続では、相続人の確定や遺産分割に時間がかかります。
期限を過ぎても申請そのものは必要ですから、取得者が決まった時点で速やかに手続きしてください。
必要書類の全体像は相続手続きの必要書類にまとめています。
査定価格は、どう確認するのか
実務でいちばん質問が多いのが、ここです。
様式と実施要領が求めているのは、次のものです。
相続する自動車の価格が100万円以下であることを確認できる査定証又は査定価格を確認できる資料の写し等
「等」と「写し」が入っているのがポイントです。
査定証の原本に限る、とは書かれていません。
判断の基準になるのは、その車の価格です。
新車価格でも、購入したときの価格でもありません。
また、遺産全体の額でもなく、車1台の価格で判断します。
査定の基準日は、様式にも実施要領にも明示されていません。
実務上は、申請の時期に近い資料を用意しておくのが無難です。
そして、何が認められるかは支局によって運用が分かれます。
公表されている文言が「資料の写し等」と幅を持たせているためです。
持参する前に、管轄の運輸支局へ電話で確認してください。
「この車について、何を持っていけば100万円以下と認めてもらえますか」と聞けば教えてもらえます。
判断に迷いやすいケースを挙げます。
- 年式が古く、明らかに価値がない車でも、資料は必要です
- 100万円を超えそうな車は、無理に使わず遺産分割協議書で進めます
- 査定を取った時点と申請の時点が離れると、確認を求められることがあります
なお、相続税の申告での自動車の評価は、これとは別の話です。
登録手続きで100万円以下と認められたことが、そのまま相続税の評価額になるわけではありません。
相続税の申告が必要な場合は、税理士にご確認ください。
この書式が使えないケース
使えない場面を、先に押さえておきます。
1つ目は、軽自動車です。
軽自動車の窓口は軽自動車検査協会で、運輸支局ではありません。
手続きの名称も「移転登録」ではなく「自動車検査証記録事項の変更」です。
制度が別なので、この申立書は出てきません。
もっとも、軽自動車は相続でも遺産分割協議書が原則として不要で、申請手数料も無料です(管轄が変わってナンバープレートを交換する場合などは、別途費用がかかります)。
そもそも申立書を使う必要がない、ということです(軽自動車の名義変更に必要な書類)。
2つ目は、協議が成立していない場合です。
取得者について相続人の間で合意ができていないときは使えません。
書面が「協議が成立したので申し立てます」という内容だからです。
争いがある場合の交渉や調停は、弁護士の業務です。
3つ目は、価格が100万円を超える場合です。
この場合は、相続人全員が実印を押した遺産分割協議書によります。
実施要領では、協議書のほかに遺言書(公正証書遺言以外は検認済みのもの)、遺産分割に関する調停調書、遺言書情報証明書、遺産分割に関する審判書(確定証明書付)、判決謄本(確定証明書付)でも手続きできるとされています。
4つ目は、そもそも相続人が1人の場合です。
協議する相手がいないので、申立書も協議書も要りません。
ただし、その方以外に相続人がいないことを確認するため、被相続人の出生までさかのぼる戸籍が必要になります。
まとめると、こうなります。
| 状況 | 使う書面 |
|---|---|
| 相続人が1人 | 協議書も申立書も不要 |
| 相続人が複数・車が100万円以下・協議成立 | 遺産分割協議成立申立書 |
| 相続人が複数・車が100万円超 | 遺産分割協議書 |
| 遺言で取得者が決まっている | 遺言書(公正証書遺言以外は検認済み) |
| 協議がまとまらない | 調停調書・審判書など |
| 軽自動車 | いずれも原則不要(窓口が別) |
運輸支局へ提出する申請書類の作成と代理申請は、行政書士の業務です。
遺産分割協議書の作成も同じです。
一方、相続人間に争いがある場合の交渉は弁護士、不動産の相続登記は司法書士、相続税の申告は税理士が担当します。
協議書の作成をどこまで頼めるかは遺産分割協議書の作成を依頼するにまとめました。
よくある質問(FAQ)
Q1. 他の相続人に知らせずに、申立書だけで名義変更できてしまうのではないですか?
A. 書類の形式としては、取得する相続人1人の実印と印鑑登録証明書で受理されます。ただし申立書には「本申立について問題が発生した場合は、私が責任をもって処理し、貴職には一切ご迷惑をかけないことを誓約いたします」という一文があり、申立てた人が責任を負う建てつけです。協議が成立していないのに申し立てれば、後から他の相続人との間で紛争になります。名義が移った事実は、遺産分割協議が成立したことを意味しません。
Q2. 車検が切れている車でも移転登録できますか?
A. 通常の移転登録だけを行うことはできません。自動車登録業務等実施要領は、添付する自動車検査証について「有効期間のあること(抹消登録と同時申請の場合を除く)」としており、道路運送車両法13条2項も自動車検査証が有効でない場合を移転登録の対象から外しています。今後も使うなら車検を通したうえで移転登録し、使わないなら相続による名義の整理と一時抹消登録を同時に申請する方法があります。どちらを選ぶかで必要書類が変わるため、管轄の運輸支局にご相談ください。
Q3. 査定価格が100万円を少し超えました。何か方法はありませんか?
A. この申立書を使う方法はありません。100万円以下であることが様式に明記された使用条件だからです。ただし、通常の移転登録は可能で、相続人全員が実印を押した遺産分割協議書によります。遺言で取得者が指定されていればその遺言書(公正証書遺言以外は家庭裁判所の検認済みのもの)でも、調停調書や審判書、判決謄本でも手続きできます。査定は時期によって変わるため、まず現在の価格を確認してから判断してください。
Q4. 申立書は自分で作れますか。行政書士に頼むと何をしてもらえますか?
A. 様式は国土交通省と各運輸局のサイトからダウンロードでき、記入例も公開されているため、ご自身で作成することは可能です。行政書士に依頼した場合は、相続人の確定に必要な戸籍の収集、申立書と移転登録申請書の作成、車庫証明の取得、運輸支局への代理申請までを任せられます。平日の日中に窓口へ行けない方や、本籍が遠方にある方に向いています。相続人間に争いがある場合の交渉は弁護士の業務となるため、その場合はお受けできません。
相続手続きの料金プランとサポート内容の全体像は、こちらにまとめています。
まとめ
普通車の相続で、車の査定価格が100万円以下なら、遺産分割協議書に代えて遺産分割協議成立申立書を提出できます。
軽自動車は制度が別で、この申立書は使いません。
使うには、6つの確認が要ります。
登録自動車であること、相続人が複数いてそのうち1人が取得すること、協議が成立していること、申立書で申請することに同意を得ていること、100万円以下であること、それを確認できる資料があることです。
省略できるのは、協議書の提出だけです。
遺産分割協議は相続人全員で行う必要があり、そのためには先に相続人を確定しなければなりません。
軽くなるのは、運輸支局へ提出する戸籍の範囲です。
実施要領は、申立書を添付する申請について「被相続人の死亡が確認でき、且つ被相続人と申請人である相続人の関係が証明できるもの」で足りるとしています。
印鑑登録証明書は、協議書の場合も申立書の場合も新所有者のものだけです。
相続人全員分ではありません。
書くときは、3つの日付に注意してください。
協議が成立した日、申立書で申請することに同意を得た日、申立ての日です。
申立ての日は、申請日より前か申請日当日にします。
住所と氏名は、提出する印鑑登録証明書と同じ記載にします。
手数料は700円です。
相続による移転登録はワンストップサービスの対象外のため、電子申請の600円は使えません。
協議書を省略できても、協議そのものは省略できません。
誰がその車を引き継ぐのか。
そこだけは、先に決めておいてください。
行政書士法人トゥモローズは、東京・八丁堀(東京メトロ日比谷線「八丁堀駅」徒歩3分)の事務所を拠点に、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)とオンライン(Google Meet・全国対応)で、自動車の移転登録、戸籍の収集、遺産分割協議書の作成をお手伝いしています。
あわせて読みたい
- 車(自動車)の相続手続き|名義変更の流れと必要書類
- 軽自動車の所有者が死亡したときの名義変更|必要書類・15日の期限・普通車との違い
- 遺産分割協議書の作成を行政書士に依頼する|費用と進め方
- 相続の戸籍謄本収集|出生から死亡までの集め方
税務の観点もあわせてご確認ください
登録手続きで100万円以下と認められたことは、そのまま相続税の評価額になるわけではありません。自動車は相続税の課税対象で、売買実例価額や精通者意見価格などを参酌して評価します。相続税の申告が必要な場合は、税理士にご確認ください。
根拠法令・公的資料
- 道路運送車両法第13条第1項(新規登録を受けた自動車(以下「登録自動車」という。)について所有者の変更があつたときは、新所有者は、その事由があつた日から十五日以内に、国土交通大臣の行う移転登録の申請をしなければならない)
- 道路運送車両法第13条第2項(国土交通大臣は、前項の申請を受理したときは、第八条第一号若しくは第四号に該当する場合又は当該自動車に係る自動車検査証が有効なものでない場合を除き、移転登録をしなければならない)
- 道路運送車両法第109条第2号(第十二条第一項、第十三条第一項又は第十五条第一項の規定による申請をせず、又は虚偽の申請をした者)※同条柱書により五十万円以下の罰金
- 道路運送車両法関係手数料令第1条の表の三(移転登録を申請する者 自動車一両につき七百円(電子申請による場合にあっては、六百円))※ただし相続による移転登録は下記のとおりワンストップサービスの対象外のため、本記事の手続きでは電子申請の600円は利用できません
- ※本記事の必要書類は、国土交通省「自動車登録業務等実施要領」Ⅰ.登録自動車 3-2.相続によるもの 3-2-1.単独相続によります。同要領(ウ)⑦は「申請人である相続人の実印を押印した遺産分割協議成立申立書(申請人である相続人が、相続する自動車の価格が100万円以下であることを確認できる査定証又は査定価格を確認できる資料の写し等を添付した場合に限る)・民法の規定に基づく遺産分割協議が成立したこと及びその年月日を記載・申立書による申請の同意を得ていること及びその年月日を記載」としています(当法人確認日 2026年9月2日)
- ※戸籍の範囲について、同要領(エ)は、相続人全員の実印を押印した遺産分割協議書を添付した申請では「被相続人の死亡が確認でき、且つ被相続人と相続人全員の関係が全て証明できるもの」、遺産分割協議成立申立書を添付した申請では「被相続人の死亡が確認でき、且つ被相続人と申請人である相続人の関係が証明できるもの」としています
- ※印鑑登録証明書について、同要領(オ)は「新所有者の印鑑(登録)証明書①発行されてから3ヶ月以内のもの」としています。相続人全員分ではありません
- ※自動車検査証について、同要領(コ)は「①有効期間のあること(抹消登録と同時申請の場合を除く)」、自動車保管場所証明書について同要領(ク)は「②証明の日から概ね1ヶ月以内のもの」としています。なお関東運輸局は車庫証明を「証明日より40日以内のもの」と案内しており、地域によって運用が異なります。管轄の運輸支局でご確認ください
- ※様式の記載欄・記入例(遺産分割協議成立年月日=相続人と協議し最終相続人が決定した日付/申立書による申請の同意年月日=遺産分割協議書ではなく遺産分割協議成立申立書で申請することについて相続人から同意をえられた日付/申立ての日付=申請日より前か申請日当日を記載/住所氏名=最終的に相続される方の住所と氏名を記載、提出する印鑑登録証明書と同じ記載とすること)は、国土交通省 自動車登録ポータルサイトが公表する様式によります
- ※電子申請について、国土交通省の自動車保有関係手続のワンストップサービス(OSS)は、移転登録に関して「相続・贈与・合併・分割・判決による自動車の譲渡、譲受である場合は対象外となります」「軽自動車の申請は対象外となります」としています(当法人確認日 2026年9月2日)
- ※運輸支局へ提出する移転登録申請書・遺産分割協議書・遺産分割協議成立申立書の作成と代理申請は行政書士の業務です。相続人間に争いがある場合の交渉は弁護士、不動産の相続登記は司法書士、相続税の申告は税理士の業務です
