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軽自動車の所有者が死亡したときの名義変更|必要書類・15日の期限・普通車との違い

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相続手続き

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行政書士法人トゥモローズ 代表行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第18082222号)

大塚 英司


10秒でわかる この記事の要約

  • 相続関係を示す書類は、戸籍謄本等か法定相続情報一覧図のいずれかです。戸籍謄本等でつなぐ場合、複数通になることがあります。
  • いずれも鮮明なコピーで提出できます。複数ページで交付されたものは全ページ分が必要です。
  • 軽自動車検査協会への提出書類としては、相続人全員が実印を押した遺産分割協議書は原則として求められません。
  • ただし、相続人が複数いて遺言などで取得者が決まっていない場合は、誰が引き継ぐかを相続人の間で決める必要があります
  • 死亡診断書は原則として使えません。亡くなった事実は分かっても、相続人であることまでは確認できないためです。
  • 変更記録申請の手数料は無料です(管轄が変わる場合のナンバープレート代などは別途かかります)。
  • 期限は15日以内(道路運送車両法第67条第1項)。車検が切れていても、名義変更そのものは行えます。

「軽トラの名義変更、何を持っていけばいいですか」

亡くなったお父様の車について、よくいただくご質問です。

普通車のつもりで準備すると、集めすぎになります。

軽自動車は、普通車とは制度そのものが別だからです。

窓口も、手続きの名称も、必要な書類も、根拠になる条文も違います。

ただ、先に区別しておきたいことがあります。

軽自動車検査協会は、相続人全員が実印を押した遺産分割協議書の提出を原則として求めません。

けれど、相続人が複数いて遺言などで取得者が決まっていないなら、誰が引き継ぐかを相続人の間で決める必要はあります

省略できるのは協会へ出す書類であって、相続人の間の合意ではありません。

本記事では、この区別を押さえたうえで、軽自動車検査協会が公表している必要書類を確認していきます。

普通車の手続きは車(自動車)の相続手続き、査定価格100万円以下の普通車は遺産分割協議成立申立書の書き方にまとめました。


相続関係の書類は、戸籍謄本等か法定相続情報一覧図のいずれか

結論から確認します。

軽自動車検査協会の案内は、こうなっています。

自動車検査証に記載されている所有者の方がお亡くなりになられた事実と新しい所有者の方がお亡くなりになられた方の相続人(親族等)であることが確認できる以下のいずれかの書面が必要となります。

そして、挙げられているのは次の2つです。

  • 戸籍謄本等
  • 法務局が交付する法定相続情報一覧図

「いずれか」です。両方は要りません。

ただし、「1通で足りる」という意味ではありません

戸籍謄本等でつなぐ場合、亡くなった事実と相続関係の両方が確認できるまで、複数の戸籍が必要になることがあります。

求められているのは、次の2点が確認できることです。

確認したい事実 典型的な書類
所有者が亡くなった事実 被相続人の死亡の記載がある戸籍(除籍)謄本
新しい所有者がその相続人であること 両者のつながりが分かる戸籍謄本

本籍を移していれば、その分だけ通数が増えます。

1通だけ取って足りなかった、というのはよくある失敗です。

法定相続情報一覧図なら、1枚で済みます。

法務局が相続関係を証明した書面なので、戸籍を何通も持ち歩く必要がありません。

そして、どちらもコピーで差し支えありません。

案内には「文字が鮮明であり、記載内容が判読できるものに限る」という条件が付いています。

複数ページで交付されたものは、全ページ分を持参します。

「相続人全員が誰か」までは求められていません。

ここが、普通車の移転登録と違うところです。

普通車では、遺産分割協議書で申請する場合、被相続人と相続人全員の関係が全て証明できる戸籍が要ります。

ただし、これは協会に出す書類の話です。

相続人が複数いて協議で取得者を決めるなら、その協議のために相続人を確定する作業は残ります。

戸籍の集め方は相続の戸籍謄本収集にまとめました。


相続手続きの料金プランとサポート内容の全体像は、こちらにまとめています。

相続手続き、まるごとおまかせ。行政書士法人トゥモローズの相続手続きサポート

死亡診断書は原則として使えません

ここでつまずく方が多いので、独立して説明します。

軽自動車検査協会の案内には、こう書かれています。

※死亡診断書は、原則使用できません。

手元にある書類のうち、死亡を示すものといえば死亡診断書です。

けれど、これでは足りません。

理由は、求められている確認事項を並べると分かります。

確認事項 死亡診断書 戸籍謄本等
亡くなった事実 分かる 分かる
新しい所有者が相続人であること 分からない 分かる

死亡診断書は、医師が死亡の事実を証明する書類です。

誰が相続人かは、書かれていません。

だから、相続を証する書面としては使えないのです。

死亡届を出したあとの流れも、あわせて確認しておきます。

死亡届を提出すると、戸籍に死亡の記載が入ります。

ただし、記載されるまでには数日から2週間程度かかることがあります。

その間は、死亡の記載がある戸籍を取れません。

急ぐ場合は、市区町村の窓口で反映の見込みを確認してください。

判断に迷う書類があれば、事前に問い合わせるのが確実です。

案内にも「お手元の書面にご不明な点などありましたら、事務所コールセンターまで、お問い合わせください」と書かれています。

亡くなった直後の手続き全般は死亡後7日以内にすることにまとめています。


必要な書類を、車検証から判定します

軽自動車は、所有者と使用者が同じか、車検の有効期限、管轄が変わるか、ローン会社名義かどうかで、必要な書類が変わります。車検証をご用意いただければ判定できます。戸籍の収集、変更記録申請書と申請依頼書の作成、軽自動車検査協会への代理申請まで、相続を専門に扱う行政書士が対応します。

0120-600-232

平日 9:00〜21:00 土日祝 9:00〜17:00


必要書類の全体像(協会が挙げている9項目)

相続関係の書類だけでは手続きできません。

協会が挙げている9項目を、相続の場合に当てはめて整理します。

項目 書類 相続のときの要否と注意点
1 自動車検査証(車検証) 原本が必要(コピー不可)
2 使用者の住所を証する書面 使用者または使用者の住所に変更がある場合に限り必要。個人は住民票の写し(マイナンバーの記載がないもの)か印鑑登録証明書のいずれか1点。発行から3か月以内。コピー可
3 ナンバープレート(車両番号標) 管轄が変わる場合に必要。ナンバープレート代が別途かかります。紛失時は車両番号標未処分理由書
4 希望番号の予約済証 希望ナンバーにする場合
5 字光式車両番号指示願 字光式ナンバーにする場合
6 自動車検査証変更記録申請書 軽第1号様式または軽専用第1号様式。協会サイトからダウンロード可
7 事業用自動車等連絡書 事業用自動車(黒ナンバー)などの場合
8 申請依頼書 新しい使用者以外が手続きする場合に必要
9 その他の変更の事実を確認する書面 相続では、戸籍謄本等または法定相続情報一覧図。コピー可

4・5・7は、多くの相続では出番がありません。

実際に用意するのは、1・2・6・8・9と、管轄が変わる場合の3です。

「印鑑証明書は不要」という説明には、補足が要ります。

まず、普通車についてよくある誤解を正しておきます。

普通車の移転登録でも、印鑑登録証明書は新所有者のもの1通です。

国土交通省の自動車登録業務等実施要領は「新所有者の印鑑(登録)証明書①発行されてから3ヶ月以内のもの」としており、相続人全員分ではありません。

普通車で全員に求められるのは、遺産分割協議書への実印の押印です。

軽自動車では、その協議書自体を協会に出しません。

だから、全員から実印をもらう作業がまるごと不要になります。

ただし、印鑑証明書がまったく不要というわけではありません。

使用者または使用者の住所が変わる場合は、住所を証する書面として住民票の写しか印鑑登録証明書のどちらか1点を出します。

印鑑登録をしていない方でも、住民票の写しで足ります(印鑑登録をしていない場合)。

申請先は、使用の本拠の位置を管轄する事務所です。

協会の案内は「新しい使用者がお車をお使いになる場所(使用の本拠の位置)を管轄する事務所・支所・分室」としています。

自家用車では住所と一致することが多いですが、事業所で使う場合など、住所と異なることがあります

亡くなった方が住んでいた地域ではない、という点にご注意ください。

必要書類の全体像は相続手続きの必要書類もあわせてご覧ください。


普通車との主な違い

ここまでを、普通車と並べて整理します。

比べるところ 普通車(登録自動車) 軽自動車
窓口 運輸支局 軽自動車検査協会
手続きの名称 移転登録 自動車検査証記録事項の変更(変更記録)
根拠条文 道路運送車両法第13条第1項 道路運送車両法第67条第1項
遺産分割協議書 必要(査定価格100万円以下は申立書で代替可) 窓口への提出は原則不要
相続人全員の実印 必要(遺産分割協議書に押印) 不要
印鑑登録証明書 新所有者のもの1通(相続人全員分ではありません) 使用者または住所に変更がある場合に、住民票の写しか印鑑登録証明書のいずれか1点
戸籍の提出範囲 被相続人の死亡と相続人全員の関係(協議書で申請する場合) 被相続人の死亡と、取得する人との相続関係
手数料 700円 無料
車検切れ 通常の移転登録はできない 名義変更できる
期限を過ぎた場合の罰則 50万円以下の罰金(第109条第2号) 30万円以下の罰金(第110条第1号)
相続人間の遺産分割 相続人が複数いて遺言などがなければ、どちらも必要です

違いの根っこは、登録制度があるかどうかです。

普通車には自動車登録ファイルがあり、所有権の得喪は登録が対抗要件になります。

だから「移転登録」であり、相続人全員の意思を書面で確認します。

軽自動車には、この登録制度がありません。

あるのは車検証の記録です。

だから手続きは「記録事項の変更」であり、求められるのも変更の事実を確認する書面にとどまります。

手数料についても、正確に押さえておきます。

普通車の移転登録は、道路運送車両法関係手数料令第1条の表の三で700円と定められています。

同令には電子申請600円という区分もありますが、国土交通省のワンストップサービスは移転登録について「相続・贈与・合併・分割・判決による自動車の譲渡、譲受である場合は対象外となります」としています。

相続では窓口で申請することになるため、700円で見ておいてください。

軽自動車について協会が無料としているのは、変更記録申請の手数料です。

管轄が変わってナンバープレートを交換する場合のプレート代、希望番号や図柄入りナンバーを選んだ場合の費用は、別途かかります。

「まったくお金がかからない」という意味ではありません。


期限は15日、車検が切れていても名義変更はできます

期限を条文で確認します。

道路運送車両法第67条第1項です。

自動車の使用者は、自動車検査証記録事項について変更があつたときは、その事由があつた日から十五日以内に、当該変更について、国土交通大臣が行う自動車検査証の変更記録を受けなければならない。

軽自動車にも、この規定が及びます。

同法第58条第1項が、検査に関する章の対象から外しているのは「検査対象外軽自動車」と小型特殊自動車だけだからです。

四輪の軽自動車は、対象に含まれます。

期限を過ぎた場合の定めもあります。

同法第110条第1号は、第67条第1項に違反した者を30万円以下の罰金に処すると定めています。

普通車の移転登録(第109条第2号・50万円以下の罰金)とは金額が違います。

ただし、16日目に自動的に30万円が課される制度ではありません。

相続では、相続人の確定や話し合いに時間がかかります。

期限を過ぎても手続きそのものは必要ですから、取得者が決まった時点で速やかに申請してください

では、車検が切れている場合はどうなるのか。

軽自動車検査協会は、よくあるご質問で明確に答えています。

軽自動車については、車検が切れている場合でも名義変更を行うことができます。

普通車とは、ここが逆になります。

普通車は、道路運送車両法第13条第2項により、自動車検査証が有効なものでない場合は移転登録がされません。

期限の考え方にも、例外が用意されています。

第67条第1項のただし書は、こう定めています。

ただし、その効力を失つている自動車検査証については、これに変更記録を受けるべき時期は、当該自動車を使用しようとする時とすることができる。

「とすることができる」という書き方です。

車検が切れている場合は、変更記録を受ける時期をその車を使おうとする時とすることができる、という意味になります。

亡くなった方の車が、車検切れのまま車庫にあることは珍しくありません。

手続き自体はできますし、時期についてもこの取扱いを使えます。

とはいえ、先送りをおすすめはしません。

時間が経つほど、戸籍の収集も相続人の間の話し合いも動きにくくなります。


税金と車庫の届出は、協会の窓口ではありません

名義変更が済んで終わり、ではありません。

協会は、自分の窓口以外で必要になる書面を明示しています。

手続き 窓口 タイミング
軽自動車税申告(報告)書 協会に隣接する税関係の窓口 協会での手続きとあわせて
自動車保管場所届出(車庫の届出) 管轄の警察署 協会の手続き(車検証の交付)の。地域によって必要

軽自動車税の申告書は、協会の申請窓口とは別の窓口で扱います。

案内には「各種申告書は、当協会に隣接する税関係の窓口で入手できます」と書かれています。

建物が分かれているだけで、たいていは歩いてすぐの場所です。

その日のうちに済ませてしまうのが効率的です。

車庫の届出は、普通車と順番が逆になります。

普通車では、車庫証明書を先に取って運輸支局へ提出します。

軽自動車では、協会へ提出する書類ではありません。

協会も「当協会で行うお手続きには必要ありません」としています。

必要な地域では、名義変更の後に警察署へ届け出ます。

「車庫証明」ではなく「自動車保管場所届出」です。

そして、届出が要るかどうかは地域によって決まっています。

使用の本拠の位置を管轄する警察署にご確認ください。

相続税の申告が必要な場合、車も財産の一つです。

手続きが無料であることと、課税の扱いは別の話です。


手続きが軽いことは、話し合いを省けることではありません

最後に、いちばん大事な点です。

協会は、相続人全員の合意を確認しません。

求められているのは、亡くなった事実と、手続きする人が相続人であることが確認できる書面だけです。

ということは、こういうことが起こり得ます。

相続人が3人いて、そのうち1人が自分の戸籍と住民票を持って行けば、書類上は名義を自分に変えられてしまいます。

他の2人に確認は行きません。

けれど、それで所有権が確定するわけではありません。

車検証の記録が変わったことと、誰がその車を取得するかの遺産分割が成立したことは、別の話です。

後から遺産分割の場でむし返されます。

なお、協議がそもそも要らない場合もあります。

  • 相続人が1人だけの場合
  • 有効な遺言で取得者が指定されている場合
  • 調停や審判で取得者が決まっている場合

逆に言えば、それ以外は話し合いが要ります。

順番は変わりません。

  1. 相続人の間で、誰がその車を引き継ぐかを決める
  2. 決まったら、協会で名義変更をする

遺産分割協議書は、協会に出す必要がないだけです。

他の財産とあわせて協議書を作るなら、その中に車も書いておきます。

車だけを先に動かす場合も、書面を残してください。

少なくとも、車両番号・車台番号・誰が取得するかを書いた簡単な合意書を相続人全員で作るか、後日作る遺産分割協議書にその車を記載します。

相続人の間に対立の可能性があるなら、口頭やメッセージだけで進めるべきではありません関連解説(税理士法人トゥモローズ)「これだけは押さえよう|遺産分割協議書が無効にならないようにする書き方」)。

協会に提出する申請書類の作成と代理申請は、行政書士の業務です。

戸籍の収集や遺産分割協議書の作成も同じです。

一方、相続人の間に争いがある場合の交渉は弁護士、不動産の相続登記は司法書士、相続税の申告は税理士が担当します。

協議書の作成をどこまで頼めるかは遺産分割協議書の作成を依頼するにまとめました。


よくある質問(FAQ)

Q1. 車検証を紛失しています。どうすればよいですか?

A. 先に自動車検査証の再交付が必要です。軽自動車検査協会は名義変更の必要書類として「自動車検査証の原本が必要となります。(コピー不可)」と定めており、コピーや再発行前の状態では手続きできません。同協会は、車検証を毀損・紛失した場合には再交付の手続きが必要だと案内しています。再交付と名義変更を同じ日に進められるか、どちらを先に申請するかは事務所によって運用が異なるため、管轄の事務所へ事前にご確認ください。

Q2. 戸籍はコピーでよいのに、車検証は原本が必要なのはなぜですか?

A. 協会が必要書類としてそのように定めているためです。車検証については「自動車検査証の原本が必要となります。(コピー不可)」と明記されている一方、相続関係を示す戸籍謄本等や住所を証する住民票の写しについては「複写機を使用してコピーしたものは使用可能(文字が鮮明であり、記載内容が判読できるものに限る。)」とされています。後者は事実を確認するための資料という位置づけです。なお、コピーで提出する場合も、複数ページで交付されたものは全ページ分が必要です。

Q3. 亡くなった方は使用者で、所有者が販売店やローン会社になっています。どうなりますか?

A. 先に所有者の同意が必要です。協会は「自動車検査証に記録された使用者と所有者が相違する場合は、予め、所有者の方(自動車販売店やローン会社など)に自動車検査証の記録事項の変更に係る同意を得た上でお手続きを行っていただく必要があります」と案内しています。ローンが残っている場合は所有権留保がされていることが多く、残債の扱いを含めて販売店やローン会社への確認が先になります。詳細は車両を購入した販売店やローン会社へお問い合わせください。

Q4. 手数料が無料なら、行政書士に依頼する意味はありますか?

A. 窓口の手数料はかかりませんが、書類をそろえる手間は残ります。行政書士に依頼した場合は、戸籍の収集、自動車検査証変更記録申請書と申請依頼書の作成、協会への代理申請までを任せられます。協会の事務所は平日の日中しか受け付けておらず、本籍が遠方にあると戸籍の取り寄せに時間がかかります。平日に動けない方や、他の相続手続きとまとめて進めたい方に向いています。相続人間に争いがある場合の交渉は弁護士の業務のため、お受けできません。


相続手続きの料金プランとサポート内容の全体像は、こちらにまとめています。

相続手続き、まるごとおまかせ。行政書士法人トゥモローズの相続手続きサポート

まとめ

軽自動車の相続による名義変更で必要な相続関係の書類は、戸籍謄本等か法定相続情報一覧図のいずれかです。

戸籍謄本等でつなぐ場合は、複数通になることがあります。

どちらも鮮明なコピーで提出できます

複数ページで交付されたものは、全ページ分を持参してください。

死亡診断書は原則として使えません。

亡くなった事実は分かっても、新しい所有者が相続人であることまでは確認できないためです。

軽自動車検査協会への提出書類としては、遺産分割協議書は原則として要りません。

ただし、相続人が複数いて遺言などで取得者が決まっていない場合は、誰が引き継ぐかを相続人の間で決める必要があります。

省略できるのは窓口へ出す書類であって、相続人の間の合意ではありません。

印鑑登録証明書は、普通車でも新所有者のもの1通です。

相続人全員分ではありません。軽自動車では、使用者または使用者の住所が変わる場合に、住民票の写しか印鑑登録証明書のいずれか1点を出します。

変更記録申請の手数料は無料です。

ただし、管轄が変わるときのナンバープレート代などは別途かかります。

期限は15日以内(道路運送車両法第67条第1項)。

車検が切れていても名義変更はでき、同項ただし書により変更記録を受ける時期をその車を使おうとする時とすることができます。

申請先は、新しい使用者の使用の本拠の位置を管轄する事務所です。

自家用車では住所と一致することが多いですが、必ず同じとは限りません。

誰がその車を引き継ぐのかを決めてから、窓口へ行ってください。

手続きが軽いことと、話し合いを省いてよいことは、別です。

行政書士法人トゥモローズは、東京・八丁堀(東京メトロ日比谷線「八丁堀駅」徒歩3分)の事務所を拠点に、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)とオンライン(Google Meet・全国対応)で、軽自動車・普通車の名義変更、戸籍の収集、遺産分割協議書の作成をお手伝いしています。


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根拠法令・公的資料

  • 道路運送車両法第67条第1項(自動車の使用者は、自動車検査証記録事項について変更があつたときは、その事由があつた日から十五日以内に、当該変更について、国土交通大臣が行う自動車検査証の変更記録を受けなければならない。ただし、その効力を失つている自動車検査証については、これに変更記録を受けるべき時期は、当該自動車を使用しようとする時とすることができる)
  • 道路運送車両法第58条第1項(自動車(国土交通省令で定める軽自動車(以下「検査対象外軽自動車」という。)及び小型特殊自動車を除く。以下この章において同じ。)は、この章に定めるところにより、国土交通大臣の行う検査を受け…)※四輪の軽自動車は検査に関する章の対象に含まれるため、第67条が適用されます
  • 道路運送車両法第110条第1号(第六十七条第一項…の規定に違反した者)※同条柱書により三十万円以下の罰金
  • 道路運送車両法第13条第1項・第13条第2項(国土交通大臣は、前項の申請を受理したときは、…当該自動車に係る自動車検査証が有効なものでない場合を除き、移転登録をしなければならない)・第109条第2号 ※普通車側の規定。同条柱書により五十万円以下の罰金
  • 道路運送車両法関係手数料令第1条の表の三(移転登録を申請する者 自動車一両につき七百円(電子申請による場合にあっては、六百円))※普通車側の手数料。ただし国土交通省の自動車保有関係手続のワンストップサービスは移転登録について「相続・贈与・合併・分割・判決による自動車の譲渡、譲受である場合は対象外となります」としているため、相続では電子申請の600円は利用できません
  • ※軽自動車の必要書類・手数料・申請先は、軽自動車検査協会「名義変更(売買・譲渡・その他)」(更新日 2026年4月13日)によります。相続の場合は「所有者の方がお亡くなりになられた事実と新しい所有者の方がお亡くなりになられた方の相続人(親族等)であることが確認できる以下のいずれかの書面」として、戸籍謄本等または法務局が交付する法定相続情報一覧図が挙げられ、「※死亡診断書は、原則使用できません。」と明記されています。申請手数料は「自動車検査証記録事項の変更 無料」、申請先は「新しい使用者がお車をお使いになる場所(使用の本拠の位置)を管轄する事務所・支所・分室」です(当法人確認日 2026年9月2日)
  • ※同案内では、車検証は「自動車検査証の原本が必要となります。(コピー不可)」、使用者の住所を証する書面は「使用者又は使用者の住所に変更がある場合に限り必要」で個人は住民票の写し(マイナンバーが記載されていないもの)または印鑑(登録)証明書のいずれか1点(発行されてから3ヶ月以内)、ナンバープレートは「管轄が変更となる場合は、ナンバープレート代が別途必要となります」、申請依頼書は「使用者に変更がある場合は、新しい使用者の方…以外がお手続きをされる場合」に必要とされています
  • ※車検切れの取扱いは、軽自動車検査協会のよくあるご質問 Q.2-007「車検が切れていますが、名義変更はできますか。」に対する回答「軽自動車については、車検が切れている場合でも名義変更を行うことができます。」によります(当法人確認日 2026年9月2日)
  • ※軽自動車税申告(報告)書は「当協会に隣接する税関係の窓口」で入手、自動車保管場所届出は「当協会で行うお手続きには必要ありませんが、当協会のお手続き(自動車検査証の交付)後に、地域によっては管轄の警察署へ届出が必要な場合があります」とされています
  • ※所有者と使用者が異なる場合について、同案内は「予め、所有者の方(自動車販売店やローン会社など)に自動車検査証の記録事項の変更に係る同意を得た上でお手続きを行っていただく必要があります」としています
  • ※普通車の印鑑登録証明書について、国土交通省「自動車登録業務等実施要領」3-2-1(オ)は「新所有者の印鑑(登録)証明書 ①発行されてから3ヶ月以内のもの」としています。相続人全員分ではありません
  • ※軽自動車検査協会・運輸支局へ提出する申請書類の作成と代理申請、戸籍の収集、遺産分割協議書の作成は行政書士の業務です。相続人間に争いがある場合の交渉は弁護士、不動産の相続登記は司法書士、相続税の申告は税理士の業務です

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この記事の執筆者:大塚 英司

行政書士法人トゥモローズ 代表行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第18082222号)
税理士(東京税理士会新宿支部 登録番号 117702)

相続を専門に取り扱う行政書士・税理士。相続手続き・遺言・おひとりさま終活の実務に幅広く従事し、戸籍収集や遺産分割協議書の作成から、死後事務委任契約・任意後見契約といった生前対策の設計まで、ご相談者お一人おひとりの状況に応じて丁寧にサポートしている。