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葬祭費・埋葬料の請求手続き|国保・健保からもらえる給付金と期限

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相続手続き

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行政書士法人トゥモローズ 代表行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第18082222号)

大塚 英司




10秒でわかる この記事の要約

  • 葬儀をすると、故人が加入していた公的医療保険から、葬祭費または埋葬料という給付金を受け取れる。
  • 国民健康保険・後期高齢者医療制度では「葬祭費」、会社員などの健康保険では「埋葬料(埋葬費)」と名称が異なる。
  • 金額は、健康保険の埋葬料・家族埋葬料が5万円、埋葬費は5万円の範囲内で実際に埋葬に要した費用。国保・後期高齢者医療の葬祭費は自治体・広域連合により異なる(多くは3万〜7万円程度)。
  • 請求の時効は2年。起算日は給付で異なり、埋葬料・家族埋葬料は死亡日の翌日、埋葬費は埋葬日の翌日、葬祭費は葬祭日の翌日が一般的。申請しないともらえない。

葬儀を行うと、故人が加入していた公的医療保険から、葬祭費または埋葬料という給付金を受け取れる場合があります。 これは申請しないと受け取れないお金で、慌ただしさの中で見落とされがちです。

名称は、加入していた保険によって異なります。国民健康保険・後期高齢者医療制度では「葬祭費」、会社員などの健康保険では「埋葬料(埋葬費)」です。本記事では、相続を専門に扱う行政書士法人トゥモローズが、それぞれの請求手続き・金額の目安・期限・他にもらえる給付までを整理します。なお、相続税での取扱いは税理士法人トゥモローズが対応します。


葬儀後にもらえる給付金がある

健康保険には、加入者やその家族が亡くなったときに、葬儀を行った人などへ給付金を支給する制度があります。これは、医療費の高額療養費などとは別のもので、葬儀をしたことに対する給付です。

申請主義のため、自分から請求しないと受け取れません。死亡後はやるべきことが多く忘れがちですが、対象になるか必ず確認しましょう。受け取れる人は、葬儀を行った人(喪主)や、故人に生計を維持されていた家族などです。


加入していた保険で名称・窓口が違う

給付金の名称と窓口は、故人が加入していた保険によって変わります。

加入していた保険 給付金の名称 窓口
国民健康保険 葬祭費 市区町村
後期高齢者医療制度 葬祭費 市区町村(後期高齢者医療広域連合)
健康保険(会社員等) 埋葬料・埋葬費 協会けんぽ・健康保険組合

まず、故人がどの保険に加入していたかを確認することが出発点です。退職後すぐの死亡など、加入関係が切り替わる時期は特に注意します。給付ごとの違いを整理すると、次のとおりです。

給付 対象 受け取る人 金額 時効の起算日
葬祭費 国保・後期高齢者医療 葬祭を行った人 自治体・広域連合による(多くは3万〜7万円程度) 葬祭日の翌日が一般的
埋葬料 健康保険の被保険者死亡 生計を維持されていた者で埋葬を行う者 5万円 死亡日の翌日
埋葬費 埋葬料を受ける者がいない場合 実際に埋葬を行った者 5万円の範囲内で実費 埋葬日の翌日
家族埋葬料 被扶養者の死亡 被保険者 5万円 死亡日の翌日

もらい忘れがちな給付金も、死後の手続きにまとめて

葬祭費・埋葬料の申請から、戸籍収集・各種届出・相続手続き全体の段取りまで、行政書士法人トゥモローズがサポートします。相続税は税理士法人トゥモローズ、年金関係は社労士と連携し、窓口ひとつで進められます。

03-6280-5188

平日 9:00〜21:00 土日祝 9:00〜17:00


葬祭費(国民健康保険・後期高齢者医療)の請求

国民健康保険・後期高齢者医療制度の加入者が亡くなった場合、葬儀を行った喪主などに葬祭費が支給されます。金額は自治体により異なり、数万円程度が目安です。

申請先は市区町村で、一般的な必要書類は次のとおりです。

  • 申請書(自治体の様式)
  • 故人の保険証(資格確認書)
  • 喪主が分かるもの(葬儀の領収書・会葬礼状など)
  • 申請者(喪主)の本人確認書類・振込先口座

葬儀の領収書は、相続税の葬式費用の確認にも使うため、原本を保管しておきましょう。

▶ 関連解説(税理士法人トゥモローズ):葬式費用で相続税の節税! 項目ごとに控除可否を一覧表示


埋葬料・埋葬費(健康保険)の請求

会社員などが加入する健康保険では、被保険者が亡くなった場合、生計を維持されていた者で埋葬を行う人に埋葬料(5万円)が支給されます(健康保険法第100条第1項)。埋葬料を受け取る人がいない場合は、実際に埋葬を行った人に、5万円の範囲内で実際に要した費用が埋葬費として支給されます(健康保険法第100条第2項)。また、被扶養者(家族)が亡くなった場合は、被保険者へ家族埋葬料(5万円)が支給されます(同法第113条)。

申請先は、協会けんぽまたは加入していた健康保険組合です。なお、資格喪失後3か月以内の死亡など一定の場合は、健康保険側の給付(資格喪失後の死亡に関する給付)の対象となることがあります(同法第105条)。会社の担当部署や保険者に確認しながら進めます。


葬祭費・埋葬料以外にもらえる給付

死亡にともなって受け取れる可能性があるお金は、葬祭費・埋葬料だけではありません。あわせて確認しておきたいものを挙げます。

給付 概要
高額療養費 亡くなる前の医療費が高額だった場合、自己負担限度額を超えた分が払い戻される。死亡後は相続人等が請求するため、健康保険の窓口に確認する
未支給年金 亡くなった月分までの未支給の年金を、一定の遺族が請求できる
遺族年金 要件を満たせば、遺族が遺族年金を受け取れる

高額療養費は健康保険の窓口、年金関係は年金事務所が窓口で、それぞれ申請が必要です。年金関係は社会保険労務士の専門領域のため、必要に応じて連携してご案内します。葬祭費・埋葬料とあわせて、もらい忘れがないか確認しましょう。


請求の期限と税務上の扱い

葬祭費・埋葬料には時効があり、2年で請求できなくなります(健康保険法第193条ほか)。起算日は給付により異なり、健康保険の埋葬料・家族埋葬料は死亡日の翌日、埋葬費は埋葬を行った日の翌日から2年です。国民健康保険・後期高齢者医療の葬祭費は、葬祭を行った日の翌日から2年とされる運用が一般的です。申請を忘れると受け取れないため、死後の手続きリストに必ず入れておきましょう。

税務面では、葬祭費・埋葬料・埋葬費は、公的医療保険から支給される保険給付であり、相続財産として相続税の課税対象になるものではありません。健康保険法・国民健康保険法には、保険給付として支給を受けた金品を標準として租税その他の公課を課することができない旨の規定があります(健康保険法第62条・国民健康保険法第68条)。一方、葬儀そのものの費用は、相続税の計算で控除できる場合があります。なお、勤務先から支給される弔慰金・死亡退職金等は別制度で、一定額を超える部分が相続税の対象になることがあります。死亡後に動くお金が相続税にどう関係するかは、税理士法人トゥモローズと確認します。

▶ 関連解説(税理士法人トゥモローズ):死亡後の税金、保険料、給付金等の入出金は相続税の対象となる?


相続手続きの料金プランとサポート内容の全体像は、こちらにまとめています。

相続手続き、まるごとおまかせ。行政書士法人トゥモローズの相続手続きサポート

よくある質問(FAQ)

Q1. 葬祭費と埋葬料は両方もらえますか?

A. 両方を重複して受け取ることはできません。故人が加入していた保険に応じて、国民健康保険・後期高齢者医療なら葬祭費、会社員などの健康保険なら埋葬料の、いずれか一方が支給されます。まず故人がどの保険に加入していたかを確認し、該当する制度に申請します。

Q2. 喪主以外でも申請できますか?

A. 葬祭費は実際に葬儀を行った人(喪主など)が申請するのが原則です。埋葬料は故人に生計を維持されていた家族が、家族がいない場合は実際に葬儀を行った人が埋葬費を申請します。葬儀社が立て替えた場合などは、誰が申請者になるか窓口で確認します。葬儀の領収書や会葬礼状が喪主の確認に使われます。

Q3. 家族葬や直葬でも葬祭費はもらえますか?

A. 葬祭費・埋葬料は「葬儀を行ったこと」が前提のため、家族葬でも対象になるのが一般的です。直葬(火葬のみ)の場合は、自治体や保険者によって取扱いが分かれることがあります。火葬の費用の領収書が必要になることもあるため、保管したうえで窓口に確認するのが確実です。

Q4. 申請から振込までどれくらいかかりますか?

A. 保険者や自治体によりますが、申請から振込まで数週間から1〜2か月程度かかるのが一般的です。書類に不備があるとさらに時間がかかります。必要書類を一度でそろえて申請するとスムーズです。時効(おおむね2年)に余裕をもって、早めに申請することをおすすめします。

Q5. 葬祭費・埋葬料以外にもらえるお金はありますか?

A. 亡くなる前の医療費が高額だった場合の高額療養費、亡くなった月分までの未支給年金、要件を満たす場合の遺族年金などがあります。それぞれ窓口と申請が異なり、年金関係は社会保険労務士の専門領域です。葬祭費・埋葬料とあわせて、もらい忘れがないか確認することが大切です。


まとめ

葬儀をすると、国民健康保険・後期高齢者医療なら葬祭費、会社員の健康保険なら埋葬料を受け取れます(いずれか一方)。申請主義で、おおむね2年の時効があるため、死後の手続きの中で忘れずに請求しましょう。高額療養費・未支給年金など他の給付もあわせて確認を。葬祭費・埋葬料は相続税の課税対象ではありませんが、葬儀費用は相続税で控除できる場合があるため税理士と確認します。

なお、葬祭費・埋葬料は健康保険・市区町村の窓口、高額療養費は健康保険の窓口、年金関係は年金事務所(社会保険労務士の専門領域)と、給付ごとに窓口・専門家が分かれます。相続税の取扱いは税理士法人トゥモローズと連携して確認できます。行政書士法人トゥモローズは東京・八丁堀(東京メトロ日比谷線「八丁堀駅」徒歩3分)を拠点に、首都圏とオンライン(Google Meet・全国対応)で相続手続きに対応しています。


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根拠法令・公的資料

  • 国民健康保険法第58条(葬祭費・葬祭の給付)・第68条(租税その他の公課の禁止)
  • 高齢者の医療の確保に関する法律(後期高齢者医療制度の葬祭費)
  • 健康保険法第100条(第1項=埋葬料・第2項=埋葬費)・第105条(資格喪失後の死亡に関する給付)・第113条(家族埋葬料)・第62条(租税その他の公課の禁止)・第193条(時効2年)
  • 健康保険法施行令第35条(埋葬料の金額5万円)
  • 税理士法第2条・第52条(相続税の計算・申告は税理士の業務)

公的機関・根拠リンク

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この記事の執筆者:大塚 英司

行政書士法人トゥモローズ 代表行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第18082222号)
税理士(東京税理士会新宿支部 登録番号 117702)

相続を専門に取り扱う行政書士・税理士。相続手続き・遺言・おひとりさま終活の実務に幅広く従事し、戸籍収集や遺産分割協議書の作成から、死後事務委任契約・任意後見契約といった生前対策の設計まで、ご相談者お一人おひとりの状況に応じて丁寧にサポートしている。