譲渡制限株式

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事業承継

こんにちは。
税理士法人トゥモローズです。

今回は会社の譲渡制限株式について、相続による株式の承継制限などについて書いていきたいと思います。

譲渡制限株式とは、会社にとって好ましくない者への株式の譲渡(売却)を制限することが可能な会社法における制度であり、非上場の同族会社の多くが採用している制度です。
この制度を採ることで、自社の株式が譲渡される際に、会社にその承認を得なければならなく、
承認しない場合には、会社が買い取るか、取締役会などが譲渡相手を指定することができます。
また、会社法においては、譲渡不承認の場合の譲渡相手をあらかじめ定款で指定しておくこともできます。
これにより、その譲渡相手として、後継者を指定し、後継者に自社株式を集めることができます。

同族会社においては、自社株式の異動を把握管理し、
いかに事業の後継者に自社株式を集中させていくことができるかが、事業承継におけるポイントとなってきます。
会社の事業に積極的に参画しているファミリーメンバーの持分は、
そうでないファミリーメンバーの持分よりも多く持たせておくべきです。

相続の場面においては、譲渡制限株式が相続されるときに、
定款の定めにより、譲渡制限株式の取得者に対して、その株式を会社に売り渡す請求をすることができます。
会社の経営に直接関与していないファミリーメンバーが自社株式を相続したときには、
その者に対し、その株式を会社に売り渡すように請求を行います。
このことにより、相続による株式の分散が防止でき、会社にとって好ましくない株主の出現も防ぐことができます。

株式を売り渡したときの、売却側の税務上の課税関係についても書こうと思いますが、それはまた機会にします。

譲渡制限株式の写真

この記事の執筆者:大塚 英司

東京税理士会新宿支部所属
登録番号:117702

埼玉県所沢市出身、東日本税理士法人、EY 税理士法人を経て、税理士法人トゥモローズ代表社員就任。相続に関する案件は、最新情報を駆使しながらクライアント目線を貫き徹底的な最適化を実現します。

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