【金庫株とは】相続した自社株を発行会社に売却した場合の税金を解説
- 金庫株とは発行会社が自社株式を買い取り保有すること
- 通常の金庫株譲渡はみなし配当(総合課税)と譲渡益に分かれる
- 相続後3年以内の金庫株譲渡は全額が譲渡所得(分離課税20%)
- 相続税の取得費加算の特例も併用可能
- 相続税の納税資金確保に有効な手法
事業承継に強い税理士法人トゥモローズです。
今回はこちらの記事に関連してファミリーメンバーが相続により自社株式を売り渡したときの金庫株についてです。
金庫株とは、株式の発行法人が自社株式を買い取り、その株式を保有すること(金庫にしまっておくことからの例え)をいいます。
この金庫株の取得は、スムーズな事業承継や相続税の納税資金確保などのために行われます。
金庫株の取得は、取得側では資本等取引として課税は生じませんが、譲渡側での課税関係は以下のとおりです。
目次
1. 通常(下記2.以外)の金庫株の譲渡
① みなし配当
この部分は、配当所得として総合所得となります。
総合所得ですので、税率は最高税率だと55%(所得税45%+住民税10%)となります。
② 株式譲渡益
この部分は、株式に係る譲渡所得として分離課税となります。
税率は、20%(所得税15%+住民税5%)となります。
2.相続発生後の金庫株譲渡の特例措置
非上場の企業オーナーに相続が発生した場合、その相続財産に占める自社株の割合は高い傾向にあります。
しかし、自社株は流動性が低いため現金がすることが難しく、相続税が高額になっても現金が少なく、相続人は相続税の納税に困ってしまいます。
そこで、相続人は金庫株により相続税の納税資金の確保をすることがあります。
相続又は遺贈により取得した非上場株式を、相続税の申告期限の翌日以後3年以内に、自社に売却した場合には、特例として、譲渡側の相続人の課税関係は以下のとおりとなります。
この場合には、もちろん相続税の取得費加算の特例も適用可能です。
取得費加算の特例についての詳しい解説は、相続税の取得費加算の特例をわかりやすく徹底解説をご参照ください。
なお、平成27年1月1日以降は、適用対象者の範囲が拡大され、以下の者も対象となっています。
① 相続時精算課税制度により非上場株式の贈与を受けた個人
② 贈与税の納税猶予制度により非上場株式の贈与を受け、贈与者の死亡により相続又は遺贈により取得したとみなされる個人
金庫株譲渡の特例措置は、金額によってはかなり大きな特例となっていますので、納税資金の確保が難しい相続人がいる場合には必ず検討が必要な対策ではないでしょうか。
3.よくある質問
Q. 金庫株とは何ですか?
A. 株式の発行会社が自社株式を買い取り、保有することです。金庫にしまっておくことに例えて金庫株と呼ばれます。
Q. 金庫株を売却するとどんな税金がかかりますか?
A. 通常は「みなし配当(総合課税・最高55%)」と「株式譲渡益(分離課税20%)」に分かれて課税されます。
Q. 相続後に金庫株を売却すると税金が安くなりますか?
A. はい。相続税の申告期限の翌日から3年以内に売却すれば、みなし配当課税がなく全額が譲渡所得(分離課税20%)となる特例があります。
Q. 相続税の取得費加算の特例も使えますか?
A. 使えます。金庫株譲渡の特例と取得費加算の特例は併用可能で、さらに税負担を軽減できます。
Q. 相続時精算課税で贈与を受けた株式も特例の対象ですか?
A. はい。平成27年1月1日以降は、相続時精算課税で贈与を受けた非上場株式も特例の対象となっています。
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