HSBC香港の口座を相続したら|解約して日本へ送金する手順と必要書類
10秒でわかる この記事の要約
- HSBC香港は、名義人の死亡を知ると単独名義の口座を凍結します。
- 死亡日時点の残高は、支店に来店して照会します。書類がそろってから通常15営業日で郵送され、この照会に手数料はかかりません。
- 払い戻しには、原則として香港の高等法院が出すグラント(Grant of Representation=遺産を扱う権限を証明する裁判所の書類)が必要です。
- どの手続きになるかは残高だけでは決まりません。香港にある遺産全体の金額と種類、債務、名義、遺言、申請できる人で判断します。
- 香港の財産がすべて金銭で合計5万香港ドル以下などの条件を満たすときは、確認通知(Confirmation Notice)という別の制度があります。
- 遺産代表者(Personal Representative)が払戻しのときに来店しない方法も案内されています。認証者や書類の形式はHSBCに事前確認が必要です。
HSBCの香港の口座は、日本の方にもなじみのある海外口座です。
ご本人が元気なうちは、日本からインターネットで残高を確認できていたかもしれません。
ところが、亡くなったあとは事情が変わります。銀行が死亡を知ると単独名義の口座は凍結され、単独名義の口座から払い戻すには、原則として香港の裁判所の手続きが必要になるからです。
ただし、条件を満たす少額の遺産には別の取扱いがあります。
本記事では、日本に住む相続人がHSBC香港の口座を解約するまでの流れを、HSBC香港の案内(2025年9月版)と香港政府の公式情報をもとに、残高照会・裁判所の手続き・銀行からの払戻し・日本での受取りに分けて整理します。
なお、香港に相続税(遺産税)があるか、日本の相続税の申告がどうなるかは税務の問題です。本記事では扱わず、関連解説(税理士法人トゥモローズ)「香港に相続税(遺産税)はない|プロベートと日本の相続税申告の注意点」に譲ります。
名義人が亡くなったあと、口座はどうなるか
HSBC香港は、名義人の死亡を知ると、単独名義の口座を凍結します。
凍結中は、口座からお金を引き出せません。預金の利息や配当金は、凍結後も故人の口座に入り続けるとしています。
共同名義の口座は、扱いが違います。
HSBCは、故人の資産がすべて他の人との共同名義で、自動的に共同名義人に移る場合には、裁判所の手続き(Probate)は必要ないとしています。共同名義の口座は、残った名義人が死亡証明書の原本か認証された写しを示すと、名義を変更できるとしています。
ただし、これは当座預金・普通預金などについての銀行の取扱いです。自動的に移るかどうかは、口座開設時の書類に生存者権(survivorship clause)の定めがあるかなど、商品の条件によります。
日本の税務上の扱いは、これとは別に判断します。
共同名義の口座の資金が実質的に誰のものだったかは、日本の相続税では別の観点で判断されます。銀行の名義変更ができたからといって、税務上も課税されないと決まるわけではありません。
共同名義の住宅ローンや貸金庫には、別の手続きがあります。
まずは、故人がHSBC香港で何を持っていたか(預金、投資商品、貸金庫、借入れ)を確かめてください。
海外口座の相続代行サービスの内容と料金の全体像は、こちらにまとめています。
まず、死亡日時点の残高を照会する(来店が必要)
解約に進む前に、死亡日時点の残高を確かめます。これは、裁判所の手続きに進むための準備です。
HSBC香港は、残高照会を支店への来店で受け付けています。
書類と本人の確認を対面で行うため、香港の支店に来店する必要があるとしています。持参するよう求めている書類は、次のとおりです。
- 故人の死亡証明書(原本または認証された写し)
- 故人の身分証明書の原本
- 照会する人の身分証明書の原本
- 照会する人と故人の続柄を証明する書類の原本(配偶者なら婚姻証明書、親子なら出生証明書など)
- 故人の遺言書の原本(ある場合)
照会した口座の番号と残高は、死亡日時点の記録から取り出し、書類がそろってから通常15営業日で郵送するとしています。
HSBC香港は、この残高照会に手数料はかからないとしています。解約や送金、過去の明細の再発行まで無料という意味ではありません。
海外の銀行に残高を請求するときの全体の考え方は、海外口座の残高証明書の取り方にまとめています。
どの手続きになるかを見極める(2つの少額制度の違い)
残高が分かったら、どの手続きに進むかを判断します。
判断材料は、残高だけではありません。
香港にある遺産全体の金額と種類、債務の有無、名義(単独か共同か)、遺言の有無、申請できる人の資格を合わせて考えます。
少額の遺産には、次の2つの制度があります。確認通知(Confirmation Notice)と、遺産管理官(Official Administrator)による簡易な管理です。窓口も条件も別の制度なので、混同しないでください。
| 項目 | 確認通知 | 遺産管理官 |
|---|---|---|
| 窓口 | 民政事務総署(Home Affairs Department) | 高等法院の遺産登記処(Probate Registry) |
| 金額の目安 | 合計5万香港ドル以下 | 15万香港ドル以下 |
| 対象になる財産 | 死亡日時点で香港に実質的に所有していた財産がすべて金銭であること | 現金、故人の単独名義の銀行預金、強制積立年金(MPF) |
| 主な注意点 | グラントそのものではない。払い戻すかどうかは銀行の裁量 | 金額だけで使えると決まるわけではなく、遺産額に応じた手数料がかかる |
確認通知(5万香港ドル以下)の条件
民政事務総署は、次の条件をすべて満たす場合に確認通知を発行するとしています。
- 2006年2月11日以後に亡くなった人の遺産であること
- 死亡日時点で、故人が香港に実質的に所有していた財産がすべて金銭で、合計5万香港ドル以下であること(HSBCの一口座の残高で判定するのではありません)
- 有価証券、事業、不動産、自動車、貸金庫、宝石、MPF、保険など、金銭以外の財産がないこと
- 税金の未払、借入れ、当座貸越、クレジットカード債務などがないこと(債務を差し引けば5万香港ドル以下になる、という制度ではありません)
- 故人が信託の受託者や、Tso・Tongの管理者として財産を保有していないこと
- 申請者が、遺言執行者か、遺産を管理する優先的な資格を持つ人であること
申請から発行までは、12営業日を処理の目安としています。相談から払戻しまでが12営業日で終わるという意味ではありません。
確認通知は、裁判所のグラントそのものではありません。
民政事務総署は、確認通知はグラントに代わるものではなく、グラントなしで払い戻すかどうかは銀行が裁量で決めると明記しています。一定の少額の遺産を扱えるようにするための制度だと理解してください。
遺産管理官(15万香港ドル以下)は別の制度です。
香港の司法機構は、現金、故人単独名義の銀行預金、MPFからなる15万香港ドル以下の遺産について、遺産管理官が通常、簡易に管理するとしています。
金額だけで利用が決まるわけではなく、利用できるかの確認が必要です。手数料もかかり、遺産の総額に応じて、最初の1,000香港ドルは5%、次の4,000香港ドルは2.5%、残額は1%とされています。
残高が小さい案件ほど、現地の専門家に依頼する費用と受け取れる金額を比べてから動くほうが、無駄がありません。
HSBC香港の口座の相続、日本側の書類づくりからお手伝いします。
東京・八丁堀の行政書士法人トゥモローズが、戸籍の収集、英訳の手配、英文の依頼文や相続関係説明図の作成、公証・アポスティーユの段取りを全国オンラインで対応します(香港の裁判所の手続きと香港法の判断は現地の弁護士、税務判断は税理士と連携)。ご相談のときは、分かる範囲で死亡日、口座の資料、残高の概算、遺言の有無、香港のほかの財産と債務、香港へ行けるかどうかをお知らせください。資料がすべてそろっていなくてもご相談いただけます。初回相談は無料です。
平日 9:00〜21:00 土日祝 9:00〜17:00
グラントの申請(誰が、どこで、何を出すか)
少額の制度を使えない場合は、香港のグラントを取ります。
グラントには3種類あります。
| 種類 | どんなときか |
|---|---|
| Grant of Probate(遺言検認) | 遺言があり、指定された遺言執行者が申請するとき |
| Letters of Administration(遺産管理状) | 遺言がないとき |
| Letters of Administration (with Will annexed) | 遺言はあるが、遺言執行者が指定されていない、または執行できない・引き受けないとき |
申請の決まり
| 項目 | 香港の司法機構の案内 |
|---|---|
| 本人による申請 | 本人が申請できる(非訟遺言検認規則 rule 4(1))。弁護士に依頼するかは本人の選択 |
| 郵送申請 | 認められていない。遺産登記処に出向く必要がある(同 rule 4(9)) |
| 香港外に住んでいる場合 | 自らグラントを受ける資格がある人は、正式に選任した代理人(lawfully constituted attorney)を通じて申請できる |
| 外国の公文書 | 認証は翻訳ではなく原本に行う。認証が先で、翻訳はその後 |
| 期間の目安 | 単純な案件で、平均5〜7週間 |
「代理人を立てれば誰でも代行できる」わけではありません。
司法機構が認めているのは、自らグラントを受ける資格がある人が、香港外に住んでいる場合に、正式に選任した代理人を通じて申請することです。資格のない業者や知人に委任状を渡せば代行できる、という制度ではありません。
香港では本人申請も認められています。ただし、海外在住者の申請や外国の書類を伴う案件では、申請資格・書類・認証について確認が必要です。当法人は日本側の書類準備を支援し、香港法上の判断や現地手続きは香港の弁護士に相談します。
委任状(POA)そのものの考え方は、POA(委任状)とはにまとめています。
外国の公文書は、認証してから翻訳します。
ここでいう外国の公文書は、死亡証明書や婚姻証明書のように公的機関が発行した書類です。委任状などの私文書や、翻訳者の宣誓書は別に扱います。
日本の書類について、どの種類が受け付けられるか、英訳と認証がどこまで必要かは、提出先(遺産登記処・HSBC)に確認してください。戸籍謄本が、外国の出生証明書や婚姻証明書の代わりとして必ず通るとは限りません。
戸籍の英訳と認証の進め方は、戸籍謄本の英訳にまとめています。
海外で出されたグラントは、そのままでは使えません。
HSBC香港は、香港以外で出されたProbateについて、香港の高等法院で再承認(reseal)を受けたものでなければ手続きできないとしています。再承認できない場合は、香港で新たにグラントを申請します。
日本の遺産分割協議書や戸籍謄本は、相続人や分け方を示す資料にはなりますが、再承認の対象となるグラントではありません。
英文の遺産分割協議書の作り方は、英文遺産分割協議書にまとめています。
財産明細(Schedule)を銀行の記録と合わせる
グラントは、Schedule to the Grant of Representation(グラントに添付する財産明細)に記載された資産について、遺産代表者の権限を証明する書類です。
ここが銀行の記録と合っていないと、払戻しが止まります。
HSBCは、申請書の口座番号や残高が銀行の記録と一致しない場合、資産を渡せないとしています。
その場合は、遺産登記処で財産明細を修正することになります。司法機構は、明細の修正に通常4〜8週間かかるとしています。
申請の前に、次を確認してください。
- 銀行名と口座番号が、銀行の記録と一致しているか
- すべての通貨の口座を書き出したか(普通・当座・定期など種類も)
- 残高がゼロの口座も漏らしていないか
- 投資商品(株式・債券・投資信託)があれば、その明細も含めたか
- 共同名義の口座を明細に入れるかどうかを、口座の条件に照らして確認したか
記載するのは香港にある財産です。香港の裁判所の管轄は香港内の遺産に限られるため、日本を含む香港外の資産を香港の財産明細に書くわけではありません。
死亡日時点の残高と、実際に払い戻される金額は別です。
死亡後に利息が付いたり、引落しがあったりすると、残高は動きます。HSBCは死亡の連絡後は明細を発行しないとしており、遺産代表者はグラントと本人確認書類を持参して明細の写しを請求できるとしています。
残高の変動があったときに財産明細の修正が必要かどうかは、金額や状況によります。銀行と現地の専門家に確認してください。
預金以外の商品があると、解約だけでは終わりません。
HSBCは、株式・債券・投資信託などについて、遺産代表者が売却して代金を受け取る方法と、HSBCや他の金融機関にある遺産代表者の投資口座へ移管する方法を案内しています。どちらにするかは、グラント取得後に書面で指示します。
払い戻しを受ける(来店できない場合の方法)
書類がそろうと、払い戻しの段階に進みます。
HSBC香港が求めているのは、遺産登記処が出したグラントの原本、または民政事務総署が出した確認通知の原本と、遺産代表者の身分証明書の原本です。
遺産代表者が来店しない場合の方法も案内されています。
HSBCは、遺産代表者が支店に来店しない場合には、次の2つを求めるとしています。
- 口座残高の処分についての書面による指示。署名は、香港の弁護士(Hong Kong solicitor)または公証人(Notary Public)の面前で証明されたもの
- 遺産代表者の本人確認書類の写し。香港の弁護士または公証人が認証したもの
つまり、払戻しの場面では来店しない進め方があります。ただし、どの認証者を受け付けるか、書類の形式と送付方法、追加で必要な書類は、事前にHSBCへ確認してください。日本の公証人の認証だけで必ず受け付けられるとは限りません。
残高照会の場面とは条件が違います。
最初の残高照会は、対面での確認が必要だとされています。払戻しの取扱いを理由に、最初から最後まで来店不要と考えないでください。
そのほかの注意点
- 手数料と郵送料は、遺産から差し引かれます
- 遺産代表者が複数いる場合、グラントに「jointly」と書かれていれば全員の指示が必要で、「severally」「separately」であれば1人の指示で足ります
- 故人がHSBCに借入れを残していた場合、銀行には相殺の権利があります
日本へ送金して受け取るまでの準備
払戻しの方法や送金の可否は、公式の案内に具体的な記載がありません。実際の扱いは案件によって変わるため、次の順に確認してください。
- HSBC香港に、払戻しの方法と、日本への送金ができるか・条件は何かを確認する。
- 送金の指示を出せる人(遺産代表者)と、受取口座の名義・受取人を確認する。
- 受取銀行が指定する情報(銀行名・支店名・SWIFT/BIC・口座番号・受取人の氏名と住所)をそろえる。
- 受取通貨、為替の換算、送金・中継・受取にかかる費用を確認する。
- 日本の受取銀行に、相続で受け取る資金であることを事前に相談し、グラントなど資金の由来を説明できる資料を用意する。
- 払戻し・送金・着金の記録を保管する。
どの案件でもHSBCから日本の相続人の口座へ直接送金できるとは限りません。現地の弁護士の口座を必ず経由するわけでもありません。
日本の口座で受け取るときの中継銀行手数料や着金の確認方法は、海外口座の相続金を日本に送金する手順にまとめています。
葬儀費用と、扶養されていた家族の生活費
グラントを取るまでには時間がかかります。その間に必要になるお金について、2つの制度があります。
葬儀費用
民政事務総署に申請して承認を受けると、「Certificate for Necessity of Release of Money」が発行されます。同署は、証明書を1時間以内に発行するとしています。
利用には条件があります。
- 申請は、葬儀業者に支払う前に行うこと
- 対象は、故人の単独名義の銀行口座であること
- 申請できるのは、遺言執行者、家族、友人、同僚、隣人など、適切と認められる人
遺族がすでに支払った葬儀費用を、当然に払い戻せる制度ではありません。
HSBCは、この証明書を受け取ると、葬儀業者に対して銀行振出小切手(cashier’s order)で支払うとしています。あわせて、HSBCの案内(2025年9月版)には、民政事務総署が2万香港ドルを超える費用を承認しないことがあると記載されています。法律で一律に決まった上限として書かれているわけではありません。
扶養されていた家族の生活費
故人に扶養されていた家族への当面の支援として、同じ証明書を申請し、故人の口座からお金を引き出す方法があります。申請の条件と必要書類は民政事務総署が定めています。
日本で行った葬儀の費用に使えるか、生活費としていくらまで認められるかは、公式の案内からは読み取れません。使う予定がある場合は、次の点を民政事務総署に確認してください。
- 日本の葬儀業者の請求書・領収書を受け付けるか、必要な英訳や認証はあるか
- 申請できる人の範囲と、香港に行かずに申請できるか
- 生活費の申請で求められる資料と、認められる金額の考え方
よくある質問(FAQ)
Q1. 香港への渡航は必須ですか?
A. 場面によって条件が違います。死亡日時点の残高照会は、HSBC香港が対面での書類と本人の確認を求めているため、支店への来店が必要です。グラントの申請は、遺産登記処に出向いて行い、郵送では受け付けられません。ただし、自らグラントを受ける資格がある人が香港外に住んでいる場合は、正式に選任した代理人を通じて申請できます。払戻しの場面では、遺産代表者が来店しないときの方法(署名を香港の弁護士か公証人の面前で証明した書面の指示と、認証された本人確認書類の写し)が案内されています。どの認証者を受け付けるかを含め、進め方はHSBCと現地の弁護士に事前確認してください。
Q2. 日本の行政書士に頼めるのは、どこまでですか?
A. 日本側の書類づくりです。戸籍謄本などの収集、相続関係の整理、英訳の手配、公証やアポスティーユの段取り、英文の依頼文や相続関係説明図の作成を担当できます。香港の遺産登記処への申請は本人が行うこともできますが、申請資格の判断、香港法に関する助言、現地での代理は香港の弁護士の業務です。日本と香港のどちらで何をするかを最初に分けておくと、書類の二度手間を防げます。
Q3. 故人はHSBCの英国やジャージー島の口座も持っていたようです。香港でまとめて手続きできますか?
A. できないと考えてください。HSBCの英国の口座はHSBC UKの相続担当、オフショアのExpat口座はジャージー島の相続担当が、それぞれ別の窓口と手続きで対応しています。香港の裁判所の管轄も香港内の遺産に限られます。国や地域ごとに、残高の照会と払い戻しを別々に進める必要があります。
Q4. 香港には相続税がないと聞きました。日本でも何もしなくてよいですか?
A. 香港の税金の扱いとは別に、日本の相続税を考える必要があります。日本の相続税の申告が必要な場合、原則として相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内に申告と納税をします(国税庁タックスアンサーNo.4205)。香港での解約や送金の完了を待たず、税理士に並行して相談してください。国外にある財産が課税の範囲に入るかは住所などによって判断が分かれ、基礎控除や特例を踏まえて申告や納税が必要かはさらに別の問題です(同No.4138)。判断は税理士の業務です。
Q5. 故人のインターネットバンキングのログイン情報が分かります。そこから残高を確認してもよいですか?
A. おすすめしません。HSBC香港は、死亡を知ると単独名義の口座を凍結し、残高の照会は書類と本人確認をしたうえで受け付けるとしています。相続人が故人になりすましてログインすると、銀行との間で問題になるおそれがあります。残高は、正式な照会の手続きで確認してください。
海外口座の相続代行サービスの内容と料金の全体像は、こちらにまとめています。
まとめ
HSBC香港は、名義人の死亡を知ると単独名義の口座を凍結します。
死亡日時点の残高は、支店に来店して照会します。書類がそろってから通常15営業日で郵送され、この照会に手数料はかかりません。
払い戻しには、原則として香港の高等法院のグラントが必要です。本人が遺産登記処に出向いて申請でき、香港外に住み自ら資格がある人は、正式に選任した代理人を通じて申請できます。郵送での申請はできません。海外で出されたグラントは、香港での再承認が必要です。
香港の財産がすべて金銭で合計5万香港ドル以下などの条件を満たせば確認通知、現金・単独名義の預金・MPFで15万香港ドル以下なら遺産管理官という、それぞれ別の制度があります。金額だけで使えると決まるわけではありません。
グラントの財産明細は、全通貨・残高ゼロの口座まで銀行の記録と合わせます。合っていないと修正が必要になり、払戻しが遅れます。
払戻しのときは、遺産代表者が来店しない方法も案内されています。認証者や書類の形式はHSBCに事前確認してください。
まず残高を確かめ、遺産全体の金額と種類から、どの手続きになるかを見極めてから動いてください。
行政書士法人トゥモローズは、東京・八丁堀(東京メトロ日比谷線「八丁堀駅」徒歩3分)の事務所を拠点に、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)とオンライン(Google Meet・全国対応)で、HSBC香港を含む海外口座の相続手続きについて、日本側の戸籍の収集・英訳の手配・書類作成をお手伝いしています。
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香港の口座の財産も、相続人の住所などによっては日本の相続税の対象になります。香港の遺産税の扱いとプロベートの全体像、海外口座を解約するときの税務上の注意点は、税理士法人トゥモローズが公開している以下の記事もあわせてご確認ください。
根拠法令・公的資料
- 香港 Probate and Administration Ordinance(Cap.10)60K条(確認通知)・60B条(葬儀費用の払戻しの証明書)
- 香港 Non-Contentious Probate Rules(Cap.10A)rule 4(1)(本人による申請)・rule 4(9)(郵送申請は不可)・rule 19・rule 21(申請の優先順位)
- 相続税の申告期限(国税庁タックスアンサーNo.4205)/国外財産の課税範囲(同No.4138)
- 行政書士法1条の3・1条の4(行政書士の業務範囲)
- HSBC香港・香港民政事務総署・香港司法機構の公式案内(2026年9月18日確認)
