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貸付信託・ビッグの受益証券が出てきたら|自動償還後の相続手続

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行政書士法人トゥモローズ 代表行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第18082222号)

大塚 英司


10秒でわかる この記事の要約

  • 金庫や古い書類の束から、聞き慣れない「貸付信託」や「ビッグ」の受益証券・証書が出てきた——。ただし、その証券に対応する貸付信託がいまも未償還のまま残っているとは限りません
  • 一部の主要な信託銀行では、2009年頃までに貸付信託の新規取扱いを終了し、その後、満期を迎えた契約について自動償還を行っています。ただし、自動償還の有無・実施日・振替先は、発行銀行・商品・約款によって異なります。受益証券に記載された発行銀行または承継銀行へ個別に確認してください。
  • つまり、いま見つかる古い受益証券は、多くの場合すでに預金等へ姿を変えた資金を探し出すための「手掛かり」です。最初にすべきは、発行信託銀行または現在の承継銀行への照会で、①自動償還されたか②いまどの財産(受益権・償還金請求権・普通預金・貸付信託終了口)か③現在の残高④相続に必要な書類を確認することです。
  • 本記事では、貸付信託がいま何になっているか、被相続人の死亡日と現在の財産形態の関係、承継銀行への照会と相続手続き、無記名式の帰属の考え方、受益証券の紛失、相続税評価までを、相続手続きを専門に扱う行政書士が解説します(評価・申告は税理士、争いは弁護士と連携します)。

まず「被相続人の死亡日時点で何の財産だったか」を切り分ける

被相続人の死亡時点 死亡時に存在する可能性が高い財産 主な確認
満期・自動償還前 貸付信託受益権・受益証券 元本、既経過収益、買取割引料
満期後・自動償還前 償還金請求権等 約款、満期処理、未払額
自動償還後・普通預金へ振替済み 普通預金債権 死亡日現在の残高・利息
自動償還後・専用口座(終了口等)へ振替済み 専用口座に係る払戻請求権等 口座の法的性質、残高、銀行の取扱い
本人が生前に受領・解約済み 受益証券に対応する財産は残らない 払戻金の移動先

「金庫から古い信託銀行の証券が出てきたが、これは何なのか」「貸付信託と書いてあるが、まだ価値はあるのか」——。

貸付信託は、信託銀行が資金を主に貸付などで運用し収益を分配していた金銭信託で、受益者の権利を受益証券で表していました。多くの契約はすでに満期を過ぎ、自動償還されて預金等に変わっていることがありますが、その時期・振替先は銀行や商品によって異なります。「満期の到来」「自動償還」「本人による払戻し」「相続の開始」は、それぞれ別の出来事です。証券だけを見て決めつけず、いま何の財産として、いくら残っているかを銀行に確認することが出発点になります。

なお、相続税の評価・申告は税理士、相続人間に争いがある場合は弁護士の領域です。残高の確認・権利の存続や自動償還の有無・払戻しの可否の判断・払戻しの実行は信託銀行が行い、行政書士は戸籍に基づく相続関係の整理や書類準備・照会の面から支援します。


貸付信託は「いま何になっているか」——満期・自動償還・払戻しは別の出来事

貸付信託とはどんな商品か

貸付信託は、貸付信託法にもとづき、信託銀行が投資家(受益者)から集めた資金を主に貸付などで運用し、その収益を分配していた金銭信託です。受益者の権利は受益証券で表され、記名式と無記名式がありました。

新規取扱いは終了し、満期後は自動償還されていることがある

一部の主要な信託銀行では、2009年頃までに貸付信託の新規取扱いを終了し、満期を迎えた契約について自動償還を行っています。ただし、自動償還の有無・実施日・振替先は、発行銀行・商品・約款によって異なります

金融機関 公式資料で確認できる取扱い
三菱UFJ信託銀行 2010年7月12日に普通預金または貸付信託終了口へ自動償還
三井住友信託銀行 2009年9月21日以降新規取扱停止、2014年9月20日までに全契約満期、2018年1月22日に未手続分を普通預金等へ自動償還
その他 発行銀行・承継銀行へ個別確認

このように、「満期の到来」「自動償還」「本人または相続人による払戻し」は別の事実です。具体的な取扱いは発行銀行・承継銀行へ確認してください。

古い貸付信託は「適用される法律」を先に確認する(重要)

古い貸付信託には、現行の信託法(2007年9月30日施行)の規定をそのまま当てはめられない場合があります。信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(整備法)30条により、新信託法の施行前に旧貸付信託法にもとづき承認を受けた約款による貸付信託は、原則として従前の例(旧法)によるとされています。新しい信託法にもとづく信託へ変更された場合でも、すでに発行された受益証券には従前の例が残ることがあります

そのため、後述の無記名式の権利の推定・共同相続時の権利行使者・受益証券を紛失したときの手続きは、現行信託法の条文を当然の根拠とはせず、次の順で確認します。

  1. 発行銀行・商品・契約時期
  2. 適用される約款
  3. 旧法のままか、新法の信託へ変更済みか
  4. その受益証券自体に適用される法律
  5. 銀行所定の取扱い
  6. 必要に応じて弁護士・司法書士へ確認

相続手続きの料金プランとサポート内容の全体像は、こちらにまとめています。

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最初にすること——承継銀行へ「現在の財産形態と残高」を照会する

受益証券だけで権利の存続を判断しない

満期後の取扱いは、信託銀行・商品約款・自動償還の有無によって異なります。すでに普通預金等へ振り替えられている場合もあるため、受益証券だけを見て償還請求権が残っていると判断せず、承継銀行に現在の状態を確認します。

まず確認する項目

発行信託銀行(合併等があれば現在の承継銀行)に対し、次を照会します。

確認項目 主な確認資料
発行信託銀行・商品名・契約時期 受益証券・証書の記載
現在の承継銀行 銀行の沿革・承継銀行への照会
適用約款(旧法のままか新法信託へ変更済みか) 承継銀行への照会
自動償還の有無・実施日・振替先 承継銀行への照会
現在の財産形態(受益権・償還金請求権・普通預金・終了口) 承継銀行への照会
現在の残高 残高証明書
記名式・無記名式の別、受益証券原本の有無 受益証券の記載・保管状況
被相続人への実質帰属 購入資金・保管状況・分配金の受取履歴

「貸付信託終了口」は普通預金と同じとは限らない

自動償還先が通常の普通預金で、休眠預金等活用法の要件を満たす場合は、休眠預金として扱われる可能性があります。一方、三菱UFJ信託銀行の貸付信託終了口等の専用口座は、普通預金と同一の取扱いとは限りません。休眠預金に該当すると一律に判断せず、承継銀行へ残高・払戻方法・現在の口座区分を確認してください。

貸付信託終了口には、次のような特徴があるとされます。

  • 普通預金と同等の利息が付く
  • 通帳がない
  • ATMでの引出しができない
  • 取引残高案内(残高のお知らせ)に記載されない
  • 払戻し等は窓口へ確認する

休眠預金になっていても相続人は払戻しを受けられる

自動償還されて振り替わった預金が長く動いていないと、休眠預金等として扱われることがあります。もっとも、休眠預金等になった後も金融機関で払戻しを受けることができ、引出しに期限はありません。名義人が亡くなっている場合は、相続人が金融機関所定の手続きによって払戻しを受けられます。


受益証券に記載された銀行名・商品名・満期日・記名式/無記名式の別・被相続人の死亡日を確認し、いまどの財産に当たるかを整理します。

初回相談では、受益証券に記載された銀行名・商品名・満期日、記名式/無記名式の別、被相続人の死亡日を確認し、現在の財産が受益証券・償還金請求権・普通預金・貸付信託終了口のどれに当たるか、現在の承継銀行・自動償還の有無・現在の残高・必要な相続書類を整理します。東京・八丁堀の行政書士法人トゥモローズが、戸籍に基づく相続関係の整理・遺産分割関係書類の作成・発行/承継銀行への事前照会・提出書類の準備を、相続人からの委任と信託銀行の取扱いに応じて支援します(残高確認・権利の存続や自動償還の判断・払戻しの実行は信託銀行が行います。相続人本人の申出や受益証券原本の提出を求められる場合があります。評価・申告は税理士、争いは弁護士と連携)。初回相談無料。

03-6280-5188

平日 9:00〜21:00 土日祝 9:00〜17:00


共同相続のときの権利行使と、必要書類——適用法・約款を確認してから

未分割のときの権利行使者・代表者の指定

被相続人の死亡時に貸付信託の受益権が存続し、複数の相続人による未分割の状態となっている場合は、権利行使者・代表者の指定、相続人全員の同意、委任状等が必要になることがあります。もっとも、必要となる手続きは適用される法律・約款・銀行の取扱いによって異なるため、代表者指定書等を作成する前に、まず承継銀行へ確認してください(古い貸付信託に現行信託法の共有受益権の規定を当然に当てはめることはしません)。

取得のしかたによって手続きは変わります。次を区別して整理します。

  • 単独相続人遺言で取得者が決まっている遺産分割が済んでいる:取得者が手続き
  • 未分割:権利行使者・代表者の指定等を銀行に確認
  • 遺言執行者がいる:執行者の権限の範囲で手続き
  • 数次相続:世代ごとの相続関係を順に確認

必要書類は「現在の財産形態」を確認してから準備する

必要書類は、被相続人の死亡時点の財産形態、遺言の有無、遺産分割の有無、相続人数、記名式・無記名式、受益証券原本の有無によって異なります。「共通して出生から死亡までの戸籍一式を必ず用意する」と決めつけず、まず承継銀行へ現在の財産形態を確認し、その後、銀行から案内された戸籍、法定相続情報一覧図、遺言書、遺産分割協議書、代表者指定書、委任状、印鑑登録証明書等を準備します。

  • 原本の提出・原本確認・返却の可否は銀行ごとに異なります
  • 自動償還後は、受益証券が権利の証明ではなく確認資料にとどまることがあります
  • 婚姻や転籍で氏が変わっている場合など、法定相続情報一覧図だけでは氏名の変遷を証明できないことがあります

手続きの流れや戸籍収集は預貯金の相続と共通です。全体像は銀行預金の相続手続きの記事、戸籍の集め方は相続の戸籍収集の記事もご覧ください。


受益証券・承継銀行の探し方と、無記名式の帰属・紛失

紙の手がかりと承継銀行たどり

受益証券・証書、収益分配のお知らせ、取引の控え、古い封筒、預金通帳の摘要欄などが手がかりです。「信託」「貸付信託」「ビッグ」「収益分配」といった文言があれば、まず発行元の信託銀行名を控えます。信託銀行は再編が進んでいるため、証券の銀行名が現存しなければ、どこに承継されたかを調べ、現在の承継銀行へ照会します。

無記名式は「保管していた」だけで帰属は決まらない

無記名式の受益証券が、被相続人の金庫・貸金庫・重要書類の保管場所から見つかった事実は、被相続人への帰属を示す重要な資料です。ただし、保管していた事実だけで最終的な所有者が確定するとは限りません。第三者からの預かり物であった事情、購入資金、分配金の受取先、管理の状況、関連する通帳・取引資料などを総合して確認します。

無記名の証券の占有にどのような法的推定が認められるかは、その貸付信託に適用される旧法・現行法・約款によって異なります。帰属に争いがある場合は弁護士へ相談してください。なお、自動償還の前と後で受益証券の位置付けは異なり、自動償還後は旧証券が確認資料にとどまることがあります。相続税上の帰属の判断は税理士の領域です。

受益証券を紛失している場合の順序

受益証券が見当たらない場合は、次の順で確認します。

  1. 発行銀行・承継銀行を確認する
  2. 自動償還の有無を確認する
  3. 現在の財産形態(受益権・償還金請求権・普通預金・終了口)を確認する
  4. 受益証券が現在も権利行使に必要かを確認する
  5. 適用される法律・約款・銀行所定の喪失手続を確認する
  6. 必要な場合に限り、公示催告・除権決定等の裁判手続を検討する

まず承継銀行へ、対象契約が現在も受益証券として存続しているのか、普通預金・終了口・償還金請求権等へ変わっているのかを確認します。受益証券が現在も権利行使に必要な場合は、適用される法律・約款・銀行所定の喪失手続を確認し、公示催告・除権決定等の裁判手続が必要かを司法書士・弁護士へ相談します。

旧姓・旧字体・旧住所の名義は現在の情報と結び付かないことがあるため旧姓の預金口座の記事、眠った金融資産の調べ方全般は相続財産の調べ方の記事、遺産分割の後に見つかった場合は遺産分割後に新しい財産が見つかった場合の記事もご覧ください。


相続税評価と、専門家の役割分担

評価は「死亡日時点で何の財産だったか」で変わる

相続税評価は、被相続人の死亡日時点で何の財産として存在していたかによって異なります。

死亡時の状態 評価の基本
貸付信託受益証券として存続 元本+既経過収益-源泉所得税相当額-買取割引料
満期後・償還前 償還金請求権等として個別確認
普通預金へ自動償還済み 死亡日現在の預金残高等
専用口座・終了口へ自動償還済み 死亡日現在の払戻請求権・残高等
生前に受領済み 払戻金の移動先財産を確認

評価の考え方と貸付信託固有の評価方法は、国税庁「No.4644 貸付信託・証券投資信託の評価」で確認できます。ポイントは次のとおりです。

  • 評価日は被相続人の死亡日です(満期日や銀行への照会が完了した日を評価日にしません)
  • 自動償還後は、貸付信託受益証券の評価式(元本+既経過収益-源泉所得税相当額-買取割引料)を使いません。預金・金銭債権として評価します
  • 貸付信託終了口等の専用口座は、その法的性質と残高を確認して評価します

既経過収益と未受領の分配金は分けて考える

国税庁の評価式に含まれる既経過収益と、すでに支払が確定している未受領の収益分配金は区分します。同じ収益を、受益証券の評価と未収分配金の双方へ二重に計上しないよう、信託銀行の残高証明書・収益計算書・分配通知などを税理士へ共有してください。

申告後に判明した場合は修正申告を検討

貸付信託のような古い金融商品は、家族が存在を知らず相続財産の申告から漏れやすい典型です。すでに相続税を申告した後に判明した場合は、貸付信託受益証券・普通預金・終了口残高・償還金請求権・未収分配金等を追加して各相続人の相続税を再計算し、納付税額が増える場合は修正申告を検討します(追加財産が見つかっただけで、必ず修正申告になるわけではありません)。関連解説(税理士法人トゥモローズ)「相続税の修正申告とは?必要なケースとペナルティ・やり方」や、関連解説(税理士法人トゥモローズ)「相続税申告で漏れやすい財産ベスト10」も参考に、税理士へご確認ください。

役割分担

  • 残高・権利の存続・自動償還・払戻しの可否:信託銀行
  • 所有権・帰属に争いがある場合:弁護士
  • 公示催告等の裁判所提出書類:司法書士・弁護士
  • 相続税の評価・申告・修正申告:税理士
  • 戸籍に基づく相続関係の整理・遺産分割関係書類や提出資料の準備・発行/承継銀行への事前照会:行政書士

行政書士は書類準備と照会の面から支援し、払戻しや資金の回収を保証するものではありません


よくある質問(FAQ)

Q1. 古い貸付信託の受益証券が出てきました。まだ払戻しを受けられますか?

A. まず、その貸付信託がすでに自動償還されていないか、いまどの財産(受益権・償還金請求権・普通預金・貸付信託終了口)になっているかを、受益証券に記載された信託銀行(承継銀行)へ確認してください。自動償還の有無や実施日、振替先は銀行・商品・約款によって異なります。すでに預金等へ変わっていることも多く、「未受領の償還金が残っている」とは限りません。承継銀行へ照会し、自動償還の有無・振替先・現在の残高・相続に必要な書類を確認します。自動償還後の預金が休眠預金になっていても、相続人は所定の手続きで払戻しを受けられ、引出しに期限はありません。

Q2. 発行した信託銀行が、今はもう別の名前になっているようです。どうすればよいですか?

A. 信託銀行は再編が進んだため、受益証券に記載された銀行名が現在は存在しないことがあります。その場合は、その信託銀行がどこに承継されたかを調べ、現在の承継銀行へ照会します。承継銀行では、その受益証券に対応する資金がすでに自動償還されて預金等に変わっているか、現在どの財産としていくら残っているかを確認できます。銀行名・証券の記載・取引記録を手がかりに承継関係をたどれば現在の窓口にたどり着けることが多いものの、記録の保存状況等によっては確認に時間がかかる場合もあります。

Q3. 名義の記載がない受益証券(無記名式)が出てきました。誰の財産として相続すればよいですか?

A. 無記名式の受益証券が被相続人の遺品から見つかったことは重要な資料ですが、保管していた事実だけで被相続人の財産と確定するわけではありません。購入資金の出どころ、保管・管理の状況、収益金の受取先、関連する通帳や取引記録などを総合して確認します。占有にどのような法的推定が認められるかは、その貸付信託に適用される旧法・現行法・約款によって異なり、争いがある場合は弁護士へ相談します。相続税上の帰属の判断は税理士の領域です。受益証券の原本は無記名式では重要な資料になるため、紛失している場合はまず承継銀行へ現在の財産形態と喪失手続を確認してください。

Q4. 受益証券が見当たりませんが、親が貸付信託をしていたようです。調べられますか?

A. 手がかりを集めたうえで、信託銀行へ照会する方法があります。まず、収益分配のお知らせ、取引の控え、古い封筒、預金通帳の摘要欄などから、取引していた信託銀行名を探します。そのうえで、当時の取引信託銀行(合併等があれば承継銀行)へ相続人として照会し、自動償還されて振り替わった預金等が残っていないかを確認します。多くはすでに預金等になっているため、貸付信託そのものではなく、振替先の口座を探す発想が有効です。古い金融資産は一つ見つかると他にも眠っていることが多いため、旧姓の口座なども含め財産全体をまとめて調査すると効率的です。


相続手続きの料金プランとサポート内容の全体像は、こちらにまとめています。

相続手続き、まるごとおまかせ。行政書士法人トゥモローズの相続手続きサポート

まとめ

古い貸付信託(ビッグ等)の受益証券が見つかっても、未償還のまま残っているとは限りません。一部の主要な信託銀行では満期後に自動償還され、普通預金や貸付信託終了口へ振り替わっていますが、自動償還の有無・実施日・振替先は銀行・商品・約款によって異なります(三菱UFJ信託は2010年、三井住友信託は未手続分を2018年に自動償還)。まずは発行銀行・承継銀行へ、現在の財産形態(受益権・償還金請求権・普通預金・終了口)と残高、相続に必要な書類を照会します。

古い貸付信託には現行の信託法をそのまま当てはめられない場合があり、整備法30条により旧法の約款によるものは原則として従前の例によるとされています。そのため、無記名式の帰属・共同相続時の権利行使者・受益証券の紛失時の手続きは、発行銀行・約款・旧法/新法の別・銀行の取扱いを確認してから進め、必要に応じて弁護士・司法書士に相談します。貸付信託終了口は普通預金と同一の取扱いとは限らないため、休眠預金と一律に判断しません。

相続税評価は死亡日時点の財産形態で異なり、受益証券として存続していれば国税庁の貸付信託固有の評価、自動償還後なら預金等として評価します(評価日は死亡日)。残高確認・払戻しは信託銀行、帰属の争いは弁護士、裁判所提出書類は司法書士・弁護士、評価・申告は税理士の領域で、行政書士は戸籍に基づく相続関係の整理と書類準備・照会の面から支えます。

行政書士法人トゥモローズは、東京・八丁堀(東京メトロ日比谷線「八丁堀駅」徒歩3分)の事務所を拠点に、首都圏(東京・神奈川・埼玉・千葉)とオンライン(Google Meet・全国対応)で、貸付信託を含む眠った金融資産の相続について、戸籍に基づく相続関係の整理・遺産分割関係書類等の作成・発行/承継銀行への事前照会・提出書類の準備を、相続人からの委任と信託銀行の取扱いに応じて支援します(全国オンライン相談・郵送に対応)。受益証券の相続税評価・申告は税理士法人トゥモローズと連携して対応します。


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根拠法令・公的資料

  • 信託法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律30条(新信託法施行前に旧貸付信託法の承認約款による貸付信託は、原則として従前の例による)
  • 旧貸付信託法・旧信託法(新信託法施行前の約款に基づく貸付信託・受益証券に適用され得る)
  • 貸付信託法8条(現行・受益証券の記載事項等)※新規取扱いは終了
  • 信託法(現行)※古い貸付信託には適用関係を確認できた場合に限る(無記名受益証券・共有受益権・証券喪失時の取扱い等)
  • 民法896条(相続の一般的効力)・898条(遺産共有)・907条(遺産分割)
  • 休眠預金等活用法(長期間動きのない預金等の取扱い。自動償還後の預金が休眠預金となる場合。払戻しに期限なし)
  • 参考:国税庁「No.4644 貸付信託・証券投資信託の評価」、金融庁「休眠預金」、三菱UFJ信託銀行の自動償還案内、三井住友信託銀行の約款変更・自動償還案内

公的機関・根拠リンク

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この記事の執筆者:大塚 英司

行政書士法人トゥモローズ 代表行政書士(日本行政書士会連合会 登録番号 第18082222号)
税理士(東京税理士会新宿支部 登録番号 117702)

相続を専門に取り扱う行政書士・税理士。相続手続き・遺言・おひとりさま終活の実務に幅広く従事し、戸籍収集や遺産分割協議書の作成から、死後事務委任契約・任意後見契約といった生前対策の設計まで、ご相談者お一人おひとりの状況に応じて丁寧にサポートしている。