相続税のかかる財産とかからない財産の一覧【相続税の課税対象の解説】

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相続税申告

10秒でわかる この記事の要約

  • 相続税がかかる財産は現金・預金・不動産・株式・生命保険金など
  • 名義預金やみなし相続財産も課税対象になる
  • 墓地・墓石・仏壇・祭具は非課税財産
  • 国等への寄付財産や心身障害者共済の給付金も非課税
  • 相続税がかかる割合は全国平均で10.4%(令和6年分。約10人に1人)

相続税を申告する時には、「相続した財産にどれくらいの価値があるのか」を評価する必要があります。

ただし、相続財産すべてに相続税がかかるわけではなく、一部相続税のかからない財産も存在します。

そこで、この記事では「相続税のかかる財産」「相続税のかからない財産」について、代表的なものをまとめました。専門的な言葉で言うと、「相続税の課税対象」についてです。

実際に相続税の申告手続きをする上での事前知識として参考になればと思います。

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そもそも相続税がかからないケースがある

相続税のかかる財産とかからない財産のお話の前に、相続税がかかる最低限度の財産の金額について解説します。

相続税は、すべての相続でかかる税金ではありません。相続税のかかる割合は、全国平均で10.4%%です。10件の相続があったとして、相続税申告が必要な家庭は1件だけです。

相続税がかからないケースがある理由は、基礎控除という非課税枠が用意されているためです。

相続税の基礎控除は、「3,000万円+600万円×法定相続人の数」となります。亡くなった人の財産が基礎控除以下であれば、相続税を納める必要はないのです。

また、仮に、この基礎控除を超えたとしても、配偶者控除や小規模宅地の特例を活用することにより相続税がゼロになるケースもよくあります。

※参考:相続税の申告が必要かどうかを判断する方法と、相続税がかからないケースを解説

しかし、どのような財産が相続税の対象となって、どのような財産が相続税の対象とならないのかを知らないことには、基礎控除以下になるのか超えるのかの判定もできません。

以下に、相続税の対象となる財産とならない財産について詳しく解説します。

相続税のかかる財産とかからない財産の一覧【相続税の課税対象】

亡くなった人が亡くなったときに所有している財産を大きく2つに分けます。

それは、「相続税のかかる財産」「相続税のかからない財産」です。

相続税の課税対象となる財産

ほとんどの財産は、相続税の課税対象となります。

ここでは、財産を23種類に分けて、「具体的に何が相続税の対象となるのか」を解説しています。

1.現金

亡くなる直前に引き出した現金、自宅にあるタンス預金、貸金庫内の現金などが該当します。

2.預貯金

銀行、信用金庫、信用組合等に預けている預金や貯金です。

3.土地

登記簿謄本や固定資産税の課税明細書で、詳細を確認しましょう。共有名義や借地権などは漏れやすいので注意が必要です。

4.建物

建物も土地と同様に、登記簿謄本等で詳細を確認します。

5.上場株式

証券会社にて保管している場合には、残高証明書にて確認します。端株については、株主名簿管理人である信託銀行等に株数を確認しましょう。

6.非上場株式

会社経営者の場合には、自社株が相続税の対象となります。会社経営者でなくても付き合い等で非上場株式を保有しているケースもあるので気をつけましょう。

7.投資信託

上場株式同様証券会社や銀行で口数を確認します。

8.公社債

個人向け国債や地方自治体や企業が発行している債券です。証券会社等で購入しているケースが多いです。

9.生命保険

生命保険金の詳しい解説は、生命保険金にかかる相続税 非課税枠と注意点を完全解説をご参照ください。
亡くなった人が被保険者の場合には、死亡保険金を相続財産に含めます。亡くなった人が被保険者でない契約であっても、保険料を亡くなった人が負担していた場合には、相続税のかかる財産に該当するため注意しましょう。

10.死亡退職金

亡くなった後、3年以内に支給された退職金は相続税の対象となります。

11.事業用財産

個人事業の用に供していた不動産や機械、売掛金や商品などが該当します。

12.ゴルフ会員権

ゴルフ会員権も相続税の対象となる財産です。亡くなった日の相場の70%で評価します。

13.貸付金

亡くなった時点で知り合いや親族にお金を貸していて、残債があればそれも相続税の対象です。会社経営者の場合には、会社に貸し付けていることが多いので漏れないように注意しましょう。

14.未収金

老人ホームの入居金返還金、配当金の未収金、介護保険料等の還付金などが該当します。

15.自動車

自動車も相続税の対象となります。中古車販売店の買取価格で評価します。

16.金地金

金地金や貴金属も立派な相続税の対象となる財産です。

17.書画骨董

書画や骨董を収集する趣味があった場合には、購入時期や購入金額を調べたり、鑑定に出したりして評価します。

18.電話加入権

1本1,500円です。携帯電話の普及で価値が下がってきていますが、相続税の対象となります。

19.家庭用財産

家具、家電等の家財も相続税の対象となります。なお、1つ5万円以下のものは個別に評価しなくても結構です。

20.海外財産

ハワイにあるコンドミニアム等の不動産や海外の預金や株券等も相続税の対象となるのです。

21.亡くなる前7年以内の贈与(生前贈与加算)

令和5年度税制改正により、加算対象期間が従来の3年から7年に延長されました(令和6年1月1日以後の贈与から段階的に適用)。「相続等により財産を取得した者」に対する贈与財産が相続税の対象となります。なお、延長された4〜7年前の贈与については総額100万円まで加算対象外となる経過措置があります。

生前贈与加算の詳しい解説は、生前贈与の加算期間が3年から7年に延長|対象者・経過措置・100万円控除を解説【2026年】をご参照ください。

22.相続時精算課税による贈与

相続時精算課税を選択して贈与した財産は、贈与の時期にかかわらず相続税の対象となります。ただし、令和5年度改正により年110万円の基礎控除が創設され、この基礎控除内の贈与は相続税への加算も不要です。

相続時精算課税制度の詳しい解説は、相続時精算課税制度とは?令和5年改正の110万円基礎控除と活用法【2026年】をご参照ください。

23.名義財産

亡くなった人以外の名義の財産、例えば、配偶者、子、孫などの名義であっても、亡くなった人が資金を拠出し、管理をしていた場合には相続税の対象となります。

名義預金の判定方法は、名義預金の判定方法をフローチャートで解説|妻名義・子孫名義の2パターンをご参照ください。

相続税の課税対象とならない財産(非課税財産など)

ほとんどの財産は相続税の対象となるのですが、亡くなった人に専属的に帰属していた財産や、相続税法で相続税がかからないと規定されている財産(非課税財産)もわずかながら存在します。

こちらも一覧で解説します。

1.墓地、仏壇、仏具、神棚、神具 など

墓地や仏壇などは「非課税財産」といって、相続税がかからない財産となります。

しかし、あまりにも高額なものは相続税がかかるので、「高い仏壇を買って節税しよう」というわけにはいきません。

2.生命保険の非課税枠

法定相続人の数×500万円までは、相続税はかかりません。

3.死亡退職金の非課税枠

生命保険同様、法定相続人の数×500万円までは、相続税はかかりません。

4.弁護士資格、医師免許等の一身専属権

亡くなった人から相続人が引き継ぐことができない権利は、相続税がかかりません。

その他の非課税財産は、下記に詳しく紹介してありますので、ぜひ確認してみてください。

参考記事:相続税がかからない財産(非課税財産)と節税方法をわかりやすく解説!

相続税の判断に迷ったら税理士へ早めの相談を

相続税のかかる財産とかからない財産について解説しました。

相続税は基礎控除が用意されていて、すべての相続で相続税がかかるわけではありません。

しかし、何も対処せずに、実は、相続税がかかるケースだったことがあとでわかった場合には、税務調査に発展したり、ペナルティ等の余計な税金がかかったりと、金銭的・精神的ストレスがあとでかかってきます。

相続税のトラブルを防ぐためにも、相続財産の整理、精査は早い段階でしたほうが良いでしょう。

相続の手続きは申告だけでなく、相続財産の分割などのその他の手続きもあり、考えることが非常に多いです。「気づいたら期限を過ぎてしまった」という事態を避けるために、よく調べて申告手続きに臨みましょう。

よくある質問(FAQ)

Q. 名義預金は相続税の対象になりますか?

はい、亡くなった人が資金を拠出し実質的に管理していた預金は、名義にかかわらず相続税の課税対象です。配偶者名義や子供名義であっても、実態が被相続人の財産であれば申告が必要です。(根拠:相続税法第2条)

Q. 海外にある財産も相続税の対象になりますか?

はい、居住無制限納税義務者(日本国内に住所がある方等)は、国内外すべての財産が相続税の課税対象となります。海外の不動産、預金、株式なども含まれます。(根拠:相続税法第2条第1項)

Q. 生前贈与加算の対象期間は何年ですか?

令和5年度税制改正により、従来の3年から7年に延長されました。令和6年1月1日以後の贈与から段階的に適用されます。延長された4〜7年前の贈与については、総額100万円まで加算対象外となる経過措置があります。(根拠:相続税法第19条)

相続税のことでお悩みの方は、ぜひ税理士法人トゥモローズにご相談ください。年間約350件の相続税申告実績があり、初回面談は無料です。東京・新宿・横浜の3拠点で対応いたします。

根拠法令・通達

項目 根拠
相続税の課税財産の範囲 相続税法第2条
みなし相続財産(生命保険金・退職手当金) 相続税法第3条
非課税財産 相続税法第12条
生命保険金の非課税枠 相続税法第12条第1項第5号
死亡退職金の非課税枠 相続税法第12条第1項第6号
生前贈与加算(7年) 相続税法第19条(令和5年改正)
相続時精算課税(110万基礎控除) 相続税法第21条の9〜第21条の18(令和5年改正)
課税割合(令和6年分10.4%) 国税庁「令和6年分 相続税の申告事績の概要」

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この記事の執筆者:角田 壮平

東京税理士会京橋支部所属 
登録番号:115443

相続税専門である税理士法人トゥモローズの代表税理士。年間取り扱う相続案件は350件。税理士からの相続相談にも数多く対応しているプロが認める相続の専門家。謙虚に、素直に、誠実に、お客様の相続に最善を尽くします。

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相続税の手続きは慣れない作業が多く、日々の仕事や家事をこなしながら進めるのはとても大変な手続きです。

また、適切な申告をしないと、後の税務調査で本来払わなくても良い税金を支払うことにもなります。

税理士法人トゥモローズでは、豊富な申告実績を持った相続専門の税理士が、お客様のご都合に合わせた適切な申告手続きを行います。

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