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この記事の執筆者:角田壮平

相続税専門である税理士法人トゥモローズの代表税理士。年間取り扱う相続案件は100件以上、謙虚に、素直に、誠実に、お客様の相続に最善を尽くします。

【小規模宅地の特例】売却したら適用できない?保有継続要件の解説

最終更新日:

小規模宅地の特例

こんにちは。
相続税専門の税理士法人トゥモローズです。

小規模宅地の特例には、居住継続要件、事業継続要件、保有継続要件など相続税の申告期限までに継続しなければならないという要件があります。今回は継続要件の中から保有継続要件について解説します。

保有継続要件とは?

小規模宅地の特例の適用を受けるためには、原則として、その特例の対象となる宅地等を相続税の申告期限まで保有していないといけません。この保有していないといけないことを保有継続要件といいます。

ただし、唯一の例外があります。

それは、特定居住用宅地において配偶者が取得した場合です。

配偶者については、この保有継続要件がないのです。相続税では配偶者が特別扱いを受けていると良く言われます。例えば、配偶者の税額軽減なんかは最たるもので法定相続分か1億6,000万円のいずれか大きい金額までは相続税が免除されるのです。

この保有継続要件がないことも一つの特別扱いといえるでしょう。
さて、ここで一つ質問です。

被相続人の生計一親族である長男が一人暮らしをしていた居住用宅地(被相続人所有、被相続人夫婦の居住用敷地は別の場所にあり)を被相続人の配偶者が取得しました。相続開始後長男が引っ越してしまったため、相続税の申告期限前に配偶者がこの土地を売却してしまいました。
この場合、この売却してしまった土地について小規模宅地の特例の適用は可能でしょうか?

答えは、適用可能です!

あれ?配偶者が住んでもいないところに小規模宅地の特例は使えるの?って思った方もいるかもしれませんが、配偶者については、被相続人の居住用(通常は配偶者も同居しているはず)だけでなく、自分が住んでいない被相続人の生計一親族の居住用を取得した場合にも小規模宅地の特例が適用できます。

もちろん、保有継続要件もありません。

なお、配偶者に保有継続要件がないのは、居住用宅地のみです。事業用宅地(特定事業用宅地、特定同族会社事業用宅地、貸付事業用宅地)については、他の相続人同様に保有継続要件がありますので注意して下さい。

申告期限前に売買契約をした場合

次に、保有継続要件がある宅地等(事業用宅地や配偶者以外が取得した居住用宅地)について申告期限に売買契約を締結した場合にはどうなるでしょうか?

下記2パターンが考えられます。

① 申告期限に引き渡し

申告期限前に売買契約を約定し、申告期限前に売却してしまった場合には、残念ながら保有継続要件を満たしたとはいえませんので小規模宅地の特例の適用はできません。

② 申告期限に引き渡し

売買契約自体は申告期限前ですが、引き渡しが申告期限後となっているケースです。
不動産の譲渡は、引渡日に所有権が移転すると考えますので、引き渡しが申告期限後の場合には、売買契約をたとえ申告期限前にしていたとしても保有継続要件を満たしていることとなります。
したがって、小規模宅地の特例の適用は可能です。

自然災害や新型コロナウイルスの影響で申告期限が延長された場合

2019年の台風19号や新型コロナウイルスの影響で申告期限が延長されることがあります。
その場合には、その延長された日が申告期限であるため継続要件もその延長されて日までとなります。

2019年の台風19号のときは、特定土地等を保有している場合には、一律2020年8月11日まで申告期限が延長されました。
例えば、2019年6月1日に相続開始があった場合において、被相続人が特定土地を保有していたときは、相続税の申告期限は2020年4月1日ではなく2020年8月11日となります。
すなわち、2020年8月11日前に売却等してしまった場合には小規模宅地の特例の適用が受けれませんので注意が必要です。

また、新型コロナウイルスによる個別延長の申告期限は、相続税申告書の提出日となります。
新型コロナウイルスによる申告期限を延長している場合において、相続税申告書の提出日前に特例対象宅地等を売却等した場合には小規模宅地の特例の適用が受けれませんので注意が必要です。

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