事業承継税制 従業員が1人以上必要? 従業員要件について
本記事は、平成30年税制改正前の情報ですのでご留意ください。
みなさん、こんにちは
事業承継専門の税理士法人トゥモローズです。
事業承継税制 基本中の基本の記事に関連し、事業承継税制のお話です。
前回は、中小企業者の要件について確認しました。
今回は、従業員要件についてです。
事業承継税制の認定承継会社の要件として、
「常時使用従業員の数が1人以上であること。」
というものがあります。
まず、常時使用従業員とはどのような従業員を指すのかを条文で確認しましょう。
租税特別措置法施行規則第23条の9第4項
法第七十条の七第二項第一号イに規定する常時使用する従業員として財務省令で定めるものは、会社の従業員であつて、次に掲げるいずれかの者とする。
一 厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第九条、船員保険法(昭和十四年法律第七十三号)第二条第一項又は健康保険法(大正十一年法律第七十号)第三条第一項に規定する被保険者(厚生年金保険法第十八条第一項若しくは船員保険法第十五条第一項に規定する厚生労働大臣の確認又は健康保険法第三十九条第一項に規定する保険者等の確認があつた者に限る。)
二 当該会社と二月を超える雇用契約を締結している者で七十五歳以上であるもの
簡単に説明すると常時使用従業員とは、
会社の従業員(使用人兼務役員も含む)であって、次のいずれかに該当する者をいいます。
① 厚生年金等の被保険者
② 2ヶ月以上の雇用契約で75歳以上の者
なお、上記の従業員が受贈者の親族であっても常時使用従業員に含めることができます。
上記が原則的取扱となりますが、認定承継会社が一定の外国会社(会社法第2条第2号に掲げる会社)を有する場合には、常時使用従業員は5人以上となり要件が厳しくなります。
事業承継税制の創設の趣旨が、
「中小企業の事業承継の円滑化を通じた雇用の確保や地域経済活力の維持を図る」
こととされているため、国内の雇用確保が重要視されています。
以上のことから外国会社を有する会社については国内の雇用確保の貢献度が国内で事業をしている会社に比べ高くないと考えられるため常時使用従業員数を厳しくしていると考えられます。
なお、一定の外国会社とは、①「認定会社」、②「認定会社の代表者」、③「その代表者と特別関係がある者」の三者の合計の議決権割合が50%を超える外国会社をいいます。
ポイントとしては、認定承継会社が直接又は間接で1%でもその外国会社を保有している必要があるということです。
例えば、認定会社の代表者が100%保有している外国会社については該当しません。(認定会社が直接又は間接に保有していないため)
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