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小規模宅地の特例 更新日:

【小規模宅地の特例】この土地には適用可能か?(海外不動産、広大地、贈与、売買契約中)


こんにちは。
相続税専門の税理士法人トゥモローズです。

こんな土地でも小規模宅地の特例が使えるのかどうか、特殊な土地別に確認していきたいと思います。

※追記:
小規模宅地等の特例について、基本的な情報をわかりやすくまとめた記事を新たに作成いたしましたので、ぜひご覧ください。
小規模宅地等の特例をわかりやすく解説。相続した土地にかかる相続税を最大80%減額

1. 海外不動産

 

【概要】

最近は、日本国外に不動産を所有している資産家も増えてきています。アメリカなどの不動産は建物の価値が高く、築年数も古いものが多いので所得税の節税商品としても活用されています。木造家屋の中古なら最短4年で償却できる商品もあります。建物が4年償却なんて日本の投資用不動産だとほとんどみかけないですが、アメリカ等の場合には建物を長期的にメンテナンスしながら保有するのであり得る話です。
さて、そんな投資用海外不動産を所有されている人が亡くなった場合に、この不動産について小規模宅地の特例が使えるのでしょうか?

【回答】

適用できます。

【解説】

小規模宅地の特例はその宅地の所在については法令上制限がありません。したがって、日本国外であっても適用可能です。なお、地球外の土地、例えば、月にある土地などでも、それが土地に該当し、他の要件を満たせば適用可能と考えられます。

2. 広大地

 

【概要】

広大地というのは、読んで字のごとく通常より広い土地をいいます。この広大地に該当すると通常の土地の約半分くらいで評価することができる非常に減額効果の大きい規定となっています。
この広大地という規定は、財産評価基本通達に定められていますが、不整形地補正、セットバック、無道路地等の他の土地の減額規定と重複適用ができません。(都市計画道路施工予定地の減額規定について重複適用が可能ですが)
このような他を寄せ付けない減額規定である広大地について、小規模宅地の特例に関しても重複適用ができないのではないかと考えている人も多いです。
広大地と小規模宅地の特例、重複適用はできるのでしょうか?

【回答】

適用できます。

【解説】

小規模宅地の特例は、租税特別措置法に定められている規定で、土地評価方法を定めている財産評価基本通達の規定とは本質的に異なります。小規模宅地の特例は、あくまで特別措置的に相続税計算上だけ土地の評価額から減額しているだけで、土地の評価が実際に低くなっているわけではありません。混合しやすい部分ではありますので注意が必要です。

3. 生前贈与不動産

 

【概要】

相続時精算課税による贈与や相続開始前3年以内の贈与については、その取得原因が贈与であっても相続税の計算に含めなければなりません。
仮に、相続時精算課税で貸付業用宅地の要件を満たす投資用ワンルームマンションの贈与を受けたときは、小規模宅地の特例は適用できるのでしょうか?

【回答】

適用できません。

【解説】

小規模宅地の特例は、「相続又は遺贈により取得した」と法令上規定されており、その取得原因を相続と遺贈に限定しています。したがって、いくら相続税の計算に含めないといけない不動産でも贈与により取得したものについては小規模宅地の特例は適用できないのです。

4. 売買契約中の不動産

 

【概要】

① 売主
売買契約後引渡し前に、その売主が死亡した場合には、売主の相続財産に含めるべき売買契約中の不動産の評価は、その不動産を財産評価基本通達によって評価した金額ではなく「売却代金の残金」で評価します。
このような評価をしている不動産についても小規模宅地の特例は、使えるのでしょうか?

② 買主
売買契約後譲受け前に、その買主が死亡した場合には、買主の相続財産に含めるべき売買契約中の不動産の評価は、その不動産の取得金額によります。また、売却代金の残金は債務として相続財産から控除ができます。
なお、取得金額ではなくその不動産を財産評価基本通達に定める土地又は建物の評価で申告した場合にはそれも認められます。
このような評価をしている不動産についても小規模宅地の特例は、使えるのでしょうか?

【回答】

① 売主
適用できません。

② 買主
取得金額として評価した場合:適用できません。
土地として評価した場合:適用できます。

【解説】

① 売主
不動産の評価は売却代金の残金として債権評価しているため、宅地等に限定している小規模宅地の特例の適用はできません。

② 買主
どのように売買契約中の不動産を評価するかにより結論が変わります。すなわち土地として評価すれば小規模宅地の特例は適用できますが、取得金額という債権で評価した場合にはその適用はできません。
なお、土地として評価したとしても買主が他の要件を具備するケースはほとんどないと考えます。

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