法定相続情報証明制度で相続手続きがスムーズに!法定相続情報一覧図の利用方法

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この記事の執筆者:大塚 英司

埼玉県所沢市出身、東日本税理士法人、EY 税理士法人を経て、税理士法人トゥモローズ代表社員就任。相続に関する案件は、最新情報を駆使しながらクライアント目線を貫き徹底的な最適化を実現します。

こんにちは。
相続税専門の税理士法人トゥモローズです。

相続手続きをスムーズに行うことができる「法定相続情報証明制度」が平成29年からスタートしました。
この制度は「戸籍謄本」に関する制度で、制度を利用することにより、相続手続きを行う際の提出書類が少なくなります。
また、複数の相続手続きを同時に進行することができるようなり、従来の相続手続きより手間を省くことが可能です。

今回は、相続手続きを効率的に行える制度「法定相続情報証明制度」についてわかりやすく解説します。

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法定相続情報一覧図で相続手続きがスムーズに!

法定相続情報証明制度は、相続が発生した際に利用できる制度です。
法務局に被相続人と相続人の戸籍謄本と法定相続情報一覧図(相続関係説明図と同じ様式の書類)を提出することで、法務局が認証した印(認証文)が付いた法定相続情報一覧図の写しを無料で交付してもらえます。

今までの相続手続きでは、亡くなった被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本と相続人全員の戸籍謄本を提出しなければならず、相続人の状況によっては戸籍謄本の束を各相続手続きで何度も提出しなければなりませんでした。
しかし、法定相続情報証明制度を利用すれば、戸籍謄本の束に代えて認証文付の法定相続情報一覧図1枚で手続きすることが可能になります。

また、従来は相続手続きの際に戸籍謄本の束を提出し、手続きが終わって戸籍謄本の束を返却してもらってから次の相続手続きを行っていたため、複数の相続手続きがある場合には時間がかかっていました。
一方で、法定相続情報証明制度では、法務局で法定相続情報一覧図を無料で発行してもらえますので、必要な相続手続きの分だけ取得しておけば複数の相続手続きを同時に行うことが可能です。
これにより、相続手続きにかかる時間が大幅に省略できるようになるのです。

法定相続情報一覧図

法定相続情報一覧図は5年間再発行が可能

法務局から認証された法定相続情報一覧図は、申請した次の年から5年間保存されます。
保存されている期間内であれば何度でも再交付を受けることができるため、相続手続きが漏れていた場合であっても法定相続情報一覧図の写しを取得することが可能です。

また、法定相続情報一覧図の写しには有効期限が設けられていません。しかし、金融機関などの中には独自に有効期限を定めている場合もありますので、確認しましょう。

法定相続情報一覧図の写しが利用できる相続手続き

多くの相続手続きで戸籍謄本の代わりに法定相続情報一覧図の写しを利用することが可能です。

相続登記手続き

法務局で行う相続登記(不動産の名義変更手続き)には、法定相続情報一覧図の写しが利用できます。
また、法定相続情報一覧図の写しに相続人の住所が記載されている場合であれば、住民票の写しなどの書類の提出も省略できます。

相続税申告書の添付資料

従来までは相続税申告書の添付資料として被相続人の戸籍謄本と相続人全員の戸籍謄本のコピーが必要でしたが、法定相続情報証明制度に伴い、戸籍謄本に代えて法定相続情報一覧図の写しが利用できます。
ただし、法定相続情報一覧図の写しを相続税申告に添付する際には、次の二点に注意しましょう。

①図形式であること

法定相続情報一覧図の写しには、家系図のように親子関係を線で繋げて表した「図形式」と、被相続人と相続人の単に列挙する「列挙形式」があります。
相続税申告の添付資料では、相続人の法定相続分が明確にわかる「図形式」のものしか認められていません。

②戸籍上の続柄で記載していること

相続税法では、法定相続人になれる養子の数が「被相続人に実の子供がいる場合は1人まで」「被相続人に実の子がいない場合は2人まで」と制限されています。
そのため、相続税申告書に添付する法定相続情報一覧図の写しには戸籍上の続柄(長男、長女、次男、養子など)を記載し、養子の数が明確にわかるものしか認められていません。
また、養子がいる場合には、法定相続情報一覧図の写しとは別に養子の戸籍謄本または抄本の提出が必要です。

<相続税申告に利用できる図形式の法定相続情報一覧図の写しの例>
相続税申告に添付する法定相続情報一覧図の例
(出典:国税庁HP

金融機関や証券会社の相続手続き

預金口座の解約手続きや名義変更手続き、証券口座内の有価証券の名義変更手続きに法定相続情報一覧図の写しが利用できます。
ただし、金融機関や証券会社によっては「発行から3か月または6か月以内」といった独自の有効期間を定めている場合もありますので、事前に確認しましょう。

保険会社の各種手続き

死亡保険金などの請求手続きには、法定相続情報一覧図の写しが利用できます。
また、被相続人が保険料を支払っていた保険契約(生命保険契約に関する権利)がある場合の名義変更にも、法定相続情報一覧図の写しの利用が可能です。

自動車などの名義変更

被相続人が所有していた自動車や船などを相続した場合は名義変更が必要です。
名義変更に必要な戸籍謄本の代わりに法定相続情報一覧図の写しが利用できます。

法定相続情報証明制度の注意点

法定相続情報証明制度は、相続手続きの手間を省くための制度であるため大きなデメリットはありませんが、制度を利用する上での注意点がいくつかあります。

法定相続情報一覧図の作成が必要

法定相続情報証明制度では、法務局に自作の法定相続情報一覧図を認証してもらう制度です。
そのため、法定相続情報一覧図を戸籍謄本どおりに作成しなければ認証を受けられませんので、戸籍謄本をもとに慎重に作成しましょう。

戸籍謄本を一度集めなければならない

法定相続情報一覧図の写しを利用することで相続手続きには戸籍謄本は必要なくなりますが、法務局で認証を受けるためには戸籍謄本の提出が必要です。

利用できないケースもある

法務局や税務署などの公的機関では確実に利用することができますが、地方銀行などは法定相続情報証明制度に対応しておらず、利用できない場合もあります。
二度手間にならないように事前に確認することをおすすめします。

法務局で法定相続情報一覧図の写しの交付を受ける方法

法務局で法定相続情報一覧図の写しの交付を受けるためには、次の4つの手順に分けて行うといいでしょう。

手順①戸籍謄本などを集める

まずは次の戸籍謄本などを集めましょう。

被相続人の戸籍謄本、除籍謄本など

被相続人の出生から亡くなるまでの戸籍謄本や除籍謄本を連続して集めます。
戸籍謄本などの収集方法については「相続人は戸籍で確認を!相続人を確定するためのマニュアルを解説」で詳しく説明していますので参照ください。

被相続人の住民票の除票

取得できない場合は戸籍の附票で代用できます。

相続人全員の戸籍謄本または戸籍抄本

相続人全員の現在戸籍等が必要となります。

相続人全員の住民票

法定相続情報一覧図の写しに住所を記載する場合に必要になります。
住所が記載されていれば相続登記の際に別途住民票を提出する必要がありませんので、法定相続情報一覧図へ記載をするために、住民票を提出した方がいいでしょう。

申出人(相続人または代理人)の住所・氏名が確認できるもの

住民票の写しや運転免許証、マイナンバーカードのコピーなどを用意します。コピーには記名押印が必要です。

手順②法定相続情報一覧図を作成する

集めた戸籍謄本をもとに法定相続情報一覧図を作成します。法定相続情報一覧図の作成方法は、基本的には「相続関係説明図」と同じ様式で作成できます。
相続関係説明図の作成方法は「相続関係説明図の作成マニュアル 初めてでも簡単に作成可能!」を参照ください。

ただし、法定相続情報一覧図は法的な効力を持つため、戸籍謄本などに記載されていない事実を記載することはできません。
そのため、相続関係説明図とは次のような違いがありますので注意しましょう。

タイトルが違う

法定相続情報一覧図を作成する場合には、タイトルを相続関係説明図から法定相続情報一覧図に変更します。

既に亡くなっている親族の氏名は記載しない

法定相続情報一覧図には、相続が発生する前に亡くなっている配偶者や子の氏名は記載しません。氏名の記載はできませんが「夫」「妻」「子」などの続柄を記載することは可能です。
また、代襲相続が発生している場合は、亡くなっている被相続人の子などについて「被代襲者」と記載します。

廃除を受けた相続人は記載されない

推定相続人の廃除があった場合には、その旨が戸籍に記載されるため、廃除を受けた相続人は法定相続情報一覧図に記載されません。

遺産分割や相続放棄が氏名の後に記載されない

相続関係説明図では、氏名の後に遺産分割の状況を示す「相続」「分割」、相続放棄を示す「相続放棄」を記載します。
しかし、法定相続情報一覧図では、戸籍によってその事実が確認できないため、遺産分割や相続放棄は記載されません。

数次相続は別々に記載

相続関係説明図では、数次相続があった場合に一次相続と二次相続を1つにまとめて記載しますが、法定相続情報一覧図では個別の相続のみを記載します。

手順③申出書を用意する

法務局のホームページより申出書をダウンロードし、記入例に従って申出書を作成します。

法務局のホームページ(法定相続情報証明制度の具体的な手続について)

申出書記入例

(出典:法務局「申出書の記入例」)

手順④書類を法務局に提出する

手順①の書類と手順②の法定相続情報一覧図、手順③の申出書を法務局に提出します。提出先は次のいずれかを管轄する法務局になります。

■被相続人の本籍地(死亡時の本籍)
■被相続人の最後の住所地
■申出人の住所地
■被相続人名義の不動産の所在地

郵送で提出することも可能(別途、返信用切手が必要です)ですが、書類不備があった場合は二度手間になってしまいますので、法務局に持参して確認してもらう方法がおすすめです。

相続税の申告手続き、トゥモローズにお任せください

相続税の手続きは慣れない作業が多く、日々の仕事や家事をこなしながら進めるのはとても大変な手続きです。

また、適切な申告をしないと、後の税務調査で本来払わなくても良い税金を支払うことにもなります。

税理士法人トゥモローズでは、豊富な申告実績を持った相続専門の税理士が、お客様のご都合に合わせた適切な申告手続きを行います。

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